ジミー・バトラー、レブロン、ステフィン・カリーetc.愛すべきベテランたちのNBA2023プレイオフ総括。感動をもたらすデンバー・ナゲッツのオジさんたち。ベテランの各種スタッツランキング。
NBA2023優勝を果たしたデンバー・ナゲッツのスターターは皆30歳以下と若いです。

しかし本記事で取り上げたいのは、往々にして数字以上の貢献をもたらす愛すべきベテランたち。
まずはナゲッツの年長3人組。ディアンドレ・ジョーダン34歳、イシュ・スミス34歳、ジェフ・グリーン36歳。念願の初優勝を果たしたベテランたちについて。

ディアンドレ・ジョーダンはヨキッチ以外では唯一のAll-NBA&オールスター選出経験選手。1.8Mのミニマム契約以上の価値があるリーダーシップと出来得る限りのハッスルで、獲得時の疑惑の声を見事に払拭しました。NBAファイナル第5戦でも1ブロックを記録。
ディアンドレ・ジョーダンとニコラ・ヨキッチは試合後必ずセルビア式の“チークキス”を交わします。(頬を2,3回寄せ合う挨拶)

ちなみにクリッパーズ時代はヨキッチのボックスアウトにイラついてヨキッチの腕をぶん殴った事があります。リンク。
ナゲッツ加入間もない頃は場内アナウンサーに「ディアンドレ・エイトン」と間違われてコールされたりもしました。リンク。
史上最多の13所属チーム記録を持つイシュ・スミス。プレシーズンゲームで決めたゲームウィナーは今季優勝の暗示でした。


優勝後のニコラ・ヨキッチとイシュ・スミス。
イシュ・スミス:お前を誇りに思うよ。
ニコラ・ヨキッチ:ここまで来るのに13年もかかったんだね。
イシュ・スミス:なんでもっと早く連れてきてくれなかったんだ?

チーム最年長36歳のジェフ・グリーン。ウェイブや心臓手術でシーズン全休も経験した不屈の男。MPJが長期離脱となった昨季2022は4.5Mのサラリーで75試合中65試合でスターター出場。今季は流石に老いを隠し切れず、と思いきやポスタライズをかます。大はしゃぎオジサンです。まさにアンクルジェフ。

ベンチでもロッカールームでも率先してハシャぎ声を上げます。優勝が決まった瞬間泣き崩れた姿だけでも、今までの苦労が察せられました。けどインタビューでは爽やかそのもの。リンク。
ファイナル直前には自らその思いを記した記事を寄稿。リンク。
素敵すぎるオジサンです。

ケビン・デュラントと並びシアトル・スーパーソニックスでプレイした経験のある生き残り。(ラッセル・ウェストブルックはソニックスから指名されましたがプレイは出来ず)
そのチームメイトの豪華さが示すように、現代NBAの生き字引です。

ナゲッツのベテランたちはヨキッチの事を非常に気にかけていて、開幕前オフ中には4人でMLB観戦を楽しんでいました。

尊い。
「尊いベテラン」と言うのなら、ヒートのジミー・バトラー33歳も避けては通れません。
ジミー自身が「言い訳しない」と言っている以上触れないのが筋ですが、一度だけ許して頂きたい。
(試合後、足首の怪我の影響を問われ)
ゼロだ。足首は平気だった。
我々は勝てなかった。言い訳なんてない。
彼らは俺たちを打ち負かした。

「カッコいい」なんて感想が陳腐にしかならない。勝負師かくあるべし。本物のコンペティターです。
長くリーグに在籍する愛すべきベテランたちを更に愛するようになった2023NBAファイナル・2023NBAプレイオフでした。
以下は今季2023プレイオフでのベテランたち(30歳以上選手)を対象にした各種スタッツリスト・ランキング。
年齢順。

トータルポイントTOP20ランキング。

トータルリバウンドTOP20ランキング。

7位の183cmカイル・ラウリー36歳のティップも印象的でした。
トータルアシストTOP20ランキング。

優勝したナゲッツのスターターは皆若いので、自ずと上記ランキングには悔しい思いをしたであろう選手が多くなります。
移籍の噂のある選手・チームも多いですし、来季プレイオフで更なる飛躍や意外な復活を見せるベテランが増えるかもしれません。
気が早いですが楽しみにするとしましょう。
今回はこの辺で。ではまた。