【NBA】ここ20年の総合指標リーダーたちとここ10年の影響指標ランキングとディーン・オリバーの新本。
最近は総合指標の欠点ばかりが強調されて、有用な部分が無視されがちです。欠点・留意点があるのはPerGameスタッツ/各種%/各種Rtg他あらゆるスタッツも同じですが、総合指標は他スタッツよりも欠点・留意点が強調されやすく、反感も買いやすい気がします。
というわけで、たまには細かい話は抜きにして素直に総合指標やら影響指標を楽しんでみましょう。
まずはここ20年の各総合指標リーダー。以下全て2023/11/15時点。各指標の詳しい説明はこちら
PER
WS
WS/48
BPM
VORP
一時期はレブロン・ジェームズやジェームズ・ハーデン、最近はヤニス・アデトクンボやニコラ・ヨキッチばかりです。ここら辺も総合指標が反感を買いやすい一因かもしれませんね。同じ名前ばっかだと他選手ファンの方からすれば面白くないでしょうから。
今季これまでのBPMランキングはこんな感じ。
今季これまでのWSランキング。
次
2014シーズン以降LEBRONNとRAPTOR WARランキング。
上記数字をそのまま選手の評価に繋げる事は出来ませんけど、上記選手たちがとんでもなく素晴らしい事には違いありませぬ。個人的に総合指標は“選手への興味を引き出す”という面で非常に有用だと思います。
って言われたら「なんかスゲェ強そう」って思うのと一緒です。
たまにはウォーズマンを見習って素直に驚いてあげても良いのではないでしょうか。
今回はこの辺で。ではまた。
余談。
毎日記事を上げ、色々な種類のスタッツ・指標を取り上げていますと、「どの程度そのスタッツ・指標の欠点や留意点について書くべきか」に非常に悩みます。定期的に閲覧して下さってる方からすれば、同じ説明を何度も見るのは煩わしいでしょうし。
そういう思いと、「PerGameスタッツや各種%の欠点は然程強調せずに総合指標にだけ注釈を加えす過ぎるのもなぁ」という思いが合わさりまして、本記事を書いてみました。
そもそも各指標の考案者様は、欠点があるのを誰よりも知りながら「気軽に選手・チームの評価を楽しんで欲しい」との意図もあって考案・公開したわけでしょうしね。
んで、OffRtgやDefRtgの計算式などを考案したディーン・オリバーさんが現在新しい本を執筆中だそうです。
新しい本のタイトルは“ Basketball Beyond Paper”、2024年発売予定との事。
このディーン・オリバーさんが最近“WIRED”(いろいろな分野の専門家を呼んで一般視聴者の質問に答えてもらう番組)に出演しておりまして、
「スポーツ統計学者になるためには何を勉強すれば良いですか?」
との質問に
「まずはそのスポーツについてしっかりと知る事。統計学やプログラミングの知識も必要ですが、スポーツをする人と良くコミュニケーションする方法を学ぶ事も大事です」
と含蓄あるお答え。動画へのリンク
コミュニケーション、伝え方ってのは何事においても大事ですよね。
総合指標が一部の方から嫌がれるのも、総合指標の数値を基に無茶な主張を繰り返したり、選手を下げるために用いられることが多かったのも一因だと思います。
だからこそ、当ブログでは常々
あらゆるスタッツ/指標はコンテキストが大事で、多角的に用いることが求められます。
と書いているんですけど・・・・・細かい事を言いすぎると“気軽さ”は損なわれ水を差す事にもなりかねませんし記事は冗長になるしで・・・・・ああジレンマ・・・・・
・・・・・
もうどうにでもなーれ