偉大なるコーチたちのフローツリーとNBA30チームのヘッドコーチ&経験年数リスト。/ポポヴィッチとディーン・スミスとフランク・マクガイアの先見性etc.

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偉大なるコーチたちのフローツリーとNBA30チームのヘッドコーチ&経験年数リスト。/ポポヴィッチとディーン・スミスとフランク・マクガイアの先見性etc.

先日アトランタ・ホークスとクイン・スナイダーが5年契約との事で。

「強面」言われてるのに気を使ってか、スナイダーにお菓子作り動画を上げさせたユタ・ジャズの判断好き。

2023/2/26時点でのヘッドコーチ一覧(暫定含む)。

ESPN

コーチングってのは非常に奥深くて、外からでは評価しようがない部分も大きい仕事です。
選手・チームの状態や戦術や方向性は詳細に公開されてるわけではありませんし、外から見て不可解に思えるローテーション/選手起用も、やむにやまれぬ事情があっての事でしょう。
インジュアリーリストに載せていない怪我だって間違いなくあります。(「怪我」と呼ぶと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、バスケに限らず大体のプロスポーツ選手は慢性的な痛みなり古傷やらを抱えています)

そうはいっても、私含めファンは勝手なもんで、コーチに対して喧々諤々なんやかんやと「あーすべきじゃないか」「こうするべきだった」云々と議論を楽しみます。選手に対してとそう変わりませんね。

誤解なきよう書いておきますと、

って事が言いたいんじゃないです。どんな形であれ素人が楽しめるのがプロスポーツ・エンターテインメントの良いところであり、そうあるべきでしょう。(勿論ラインを超えずに)

そんなこんなで、色々と妄想したり他人の考察を見聞きするのが好きな私は、コーチングに関しても聞き耳を立てているんですけど、これがまぁ少ない。
コーチングに関する記事ってのは選手のものに比べると圧倒的に少ないです。ないわけではないんですけど、ある程度の具体性だったり詳細な内容を伴った記事となると希少です。
デザインプレイや実際に起きたプレイの解説はあっても、「何故そのプレイをコーチが選択したのか」もしくは「何故特定のプレイは選択されなかったのか」などの判断理由・マクロな視点についての解説はあまり目にしません。

コーチ自身も選手と比べ露出が少なく、過去の仕事について自らの手の内を明かしてくれる元コーチも、そう多くありません。

だからこそ気になります。気になってしょーがない。

オフシーズン中など折を見て色々と調べていくうちに、わかった事は主に2つ。

「やっぱりわからない」って事と「面白い」って事くらいです。

元NBAプレイヤーであり元HC、元フロントのヴィニー・デル・ネグロによればチームによってコーチ職の面接方法も全く違うそうです。
面接で椅子に座る前に黒板へ“チームにやらせたいプレイ”を書くように求められたり、口頭で“人生哲学やバスケットボール哲学”についてだけを聞かれたり、オーナーが採用に深く関わっていたり、チームの心理学者が質問リストを作成していたり、と多種多様。元記事BasketballNews.comへのリンク

同記事の中でデル・ネグロは「全てのコーチは全てのコーチの仕事に向いているわけではない」とも述べています。選手と同じく、どんな名コーチでもコーチとして得意な分野と苦手な分野があるって事でしょう。

漠然とした言い方になりますが、タレントが十分に揃ったチームを優勝に導く事が得意なコーチもいれば、若い選手や未熟なチームを再建するのが得意なコーチもいるのでしょう。

そこで私の頭に思い浮かぶのは、グレッグ・ポポヴィッチ(以下ポップ)です。
歴代最多勝コーチであり5度の優勝と3度のコーチ・オブ・ザ・イヤー。輝かしい実績。

本当に輝かしい実績です。いつ引退しても誰も文句は言わないでしょう。お金に困っているわけでもないでしょうし、ポップはGM・フロントとしての実績も豊富ですから、コーチ職にこだわらずともNBAとは関わっていけるでしょう。レッド・アワーバック、パット・ライリー、フィル・ジャクソンらかつての名将がそうしたように。

しかしポップはヘッドコーチを続けています。ヘッドコーチとしての通算勝率は落ちる一方で、最近は記者会見で「モチベーションは何なのか?」と言った類の質問もよく受けています。

ずばり「給料」だそうです。勝利の秘訣を聞かれて「ティム・ダンカンをドラフトする事」と答えたり、ポップのこういうところも大好き。

ポップのバスケに対する思いは想像するに余りあります。
ポップは2023/2/26現在74歳と高齢です。しかし社会活動・社会奉仕にも積極的で、ヒマでもなければ、お金に困っているわけでもないはずです。
既に5度の優勝など偉大な実績を残し、一から再建チームのヘッドコーチをする必要なんてないようにも思えます。コーチとしての実績・評価は最早頭打ち、反面再建チームとは言え負けが込めば、その手腕を疑問視する声は必ず出てきます。

なのに何故?そうまでして再建チームのヘッドコーチを続ける理由は何なのか?

・・・・・・・・やっぱりわからない。シンプルに「バスケへの愛」「スパーズへの愛」と言ってしまえば間違いはないでしょうけど、ポップに関しては、そう簡単に一言でまとめるのも失礼な気がしてしまいます。

確かな事は一つだけ。

私はポップを尊敬し感謝しているという事だけです。

1997シーズン、ポップがヘッドコーチとしてデビューして以降、ポップからもたらされた楽しみや知的好奇心は計り知れません。試合は勿論、インタビュー・解説記事・地元目撃情報等々、あらゆる形で私の人生に彩りを加えてくれています。

※:余談。
バーで偶々ポップと同席したらしい青年が「彼がGOATのコーチである事をのぞけば、友達と過ごしているのと同じ感覚だったよ。ビールも奢らされたしね」と述べていて、心底羨ましくも思いました。青年がポップに奢ってもらったんじゃなくて、青年に奢らせたってのが良いです。

コーチングに関しては無知もいいとこなのに、史上最高のコーチの一人を敬愛してやまないってのは何だかおかしな気もしますが、それこそが“プロスポーツの素晴らしさ”な気もしてます。
カリーム・アブドゥル・ジャバーが言っていた「スポーツの魔法」の一種です。その凄さが正確にはわからずとも、子供たちはレブロンやステフの真似をするためにコートへと向かう。子供ではない私は今日もテレビ画面やパソコン画面にかじりついております。

ポップ以外、ポップ以前からも続き、ポップ以降も続いていくであろう愛すべきコーチたちの系譜。

UNCのHC故ディーン・スミスは1981年に、ディーン・スミスの前任フランク・マクガイアは1959年に著書の中で“試合当たりだけではなくポゼッション当たりでも数字/スタッツを捉える事の重要性”をいち早く唱えたバスケットボールアナリティクスにとっての開拓者でもあります。「バスケ界のアリストテレス、ダヴィンチ」と言って良いかもしれません。
上記画像は2021年のものなのでベッキー・ハモンやウィル・ハーディらが含まれていません。

“下手の横好き”上等で楽しませてもらおうと思います。

頑張れ、クイン・スナイダー、グレッグ・ポポヴィッチ。

今回はこの辺で。ではまた。

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