複数のNBA歴代PPG&TS%ランキング・距離毎のFG%・ショットタイプ毎のFG%・最多得点試合ランキング・ショットチャートとか諸々込みで考えるNBA2023プレイオフのMVPたち。/デビン・ブッカー、デンバー・ナゲッツ、サンズ、ヨキッチetc.

目次

複数のNBA歴代PPG&TS%ランキング・距離毎のFG%・ショットタイプ毎のFG%・最多得点試合ランキング・ショットチャートとか諸々込みで考えるNBA2023プレイオフのMVPたち。/デビン・ブッカー、デンバー・ナゲッツ、サンズ、ヨキッチetc.

本日2023/5/8の試合結果。

これで両シリーズ2勝2敗のタイ。元MVPジェームズ・ハーデンと元2タイムMVPニコラ・ヨキッチによるMVPパフォーマンスも飛び出した両試合。カンファレンスセミファイナルなのが勿体無く感じるくらいです。

そしてデビン・ブッカー、ケビン・デュラントも。

特にブッカーは今季プレイオフでジャンパー全て決めてるのではなかろうか。

ブッカーの今季2023プレイオフ距離毎のFG%。以下全て2023/5/8時点。※画像クリックで拡大

ショットタイプ毎のFG%。


「全て決めてる」は言い過ぎですけど、ショットの内半数以上がセルフクリエイトしたもので、フェイダウェイやプルアップやタフショット含め3P48.6%、他全ての距離で50%以上。

TS%は71.1%にもなります。

このTS%71.1%がどれほど凄いかを、折角なので対戦相手のヨキッチを引き合いにして語りましょう。

2023レギュラーシーズンのヨキッチのTS%は70.1%でリーグ1位。

それどころかレギュラーシーズン20PPG以上・TS%70%以上を同時に記録したのはNBA史上で今季ヨキッチだけです。

20PPG以上選手のみを対象にした、歴代1シーズンでのTS%ランキング。※画像クリックで拡大

2位に大きな差をつけての1位。
ただ、PPG・環境他色々違いがありますので、このランキングだけをもってして「ヨキッチが史上最も効率良いスコアラー」云々とは言えません。間違いなく、その議論に参加する選手ですけどね。何気に5位と19位にも位置してますし。

んで、

今季プレイオフでのブッカーは、その史上最高峰ヨキッチに匹敵する効率で36.8PPGを記録しています。

まだ9試合とはいえ、史上最高峰のプレイオフラン続行中です。

20PPG以上選手のみを対象にした、歴代プレイオフ1シーズンでのTS%ランキング。※画像クリックで拡大

ブッカーより上位の選手は皆試合数・PPGがブッカーより少なく、30PPGを対象にすればブッカーが1位です。

ブッカー・・・・・・

・・・・・・・・・・・・

何かにつけて使いたくなる画像その1。

気が早いですけど、無理矢理決めるとしたら現時点ではブッカーが2023プレイオフMVPだと思います。

その上、KDという贅沢な相棒もいるわけですから、こりゃあ

何かにつけて使いたくなる画像その2。

そして本日の試合でのヨキッチも、これまた凄い。FG20/30、3P2/4、FT11/13と高効率な53得点と11アシスト。決してサンズは怠惰なディフェンスをしていたわけではありませんでした。

試合後のサンズHCモンティ・ウィリアムズはヨキッチについて

彼は53点とったが、試合を見る限りイージーなものは何もなかった。

彼は2度のMVPで、考え得る全ての方法でスコア出来る

とリスペクト。

ちなみにヨキッチも昨季2022オールスターでモンティHC指揮下でプレイした際

もし、このオールスターでの最大の収穫を選ぶとしたら、それはモンティ・ウィリアムズになります。

彼は人として私を感動させました。

と相思相愛。

マレーとの2メンゲームを称賛。ヨキッチの「彼が恋しい」との返答に爆笑するモンティ。

本日の試合でのヨキッチのショットチャート。

ショットチャート的には、ほぼペイント内に固まってますが、ポストからの多才さ・そこに至るまでの過程・タフショットメイキングは正にアンストッパボーでした。

しかし、そんなキャリアハイ得点も一歩及ばず敗戦。

ウルブズとのシリーズでも43得点しながらの敗戦があった事から「ヨキッチの大量得点は不吉な兆し」なんて声も。

ヨキッチのプレイオフ最多得点試合ランキングに試合結果を添えたもの。

上位3試合が敗戦。

僅かな試合数の結果・少ないサンプルサイズでセオリーを語れやしませんけど、ヨキッチは極めて優秀なファシリテーターでもありますから、あながち「100%間違ってる」とも言い切れません(今日の試合では大量得点の疲れからか最終盤にらしからぬミスもありましたし)。人によってはヨキッチへの軽視・ディスリスペクトと捉える方もいらっしゃるかもしれませんが、私にとってはヨキッチの面白い部分・好きな部分です。

プレイメイカーとしても超優秀だからこそ、ユニークだからこそ53得点して尚こういった注釈がつくんでしょうからね。

ちなみにヨキッチのレギュラーシーズン・プレイオフ両方含んだ最多得点試合ランキングにTS%他色々添えたもの。

ヨキッチの得点量と勝敗にこれといった相関関係は見受けられません。

やっぱり「ヨキッチの大量得点~~」云々は一概には言えないようです。当たり前ですけど。

というか、どの試合も効率やら色々凄いっすね・・・・・・・・これも当たり前ですかね、ヨキッチですし。

まったく、私にとってヨキッチは史上No.1かもしれないほど考察・妄想の余地が大きい選手であります。こっちはこっちで2023プレイオフMVPです。

ジミー・バトラーもいますし、プレイオフはまだまだこれからですな。

今回はこの辺で。ではまた。

おまけ。

KDの試合後インタビューにて。

KDはヨキッチのプレイをモンティとは対照的に表現。

彼が打つ全てのショットはイージーショットの様に感じる。

彼は追いついたり妨害できないようなペースと位置でプレイするんだ。

そして彼は強く、あらゆるショットを決める。

彼がシュートを決めると嫌になるよ。

普通じゃありえない、「よし、外れる」と思ったシュートを入れるからね。

信じられないよ。

そのままKD自身にも言えそうな評価。

以前、ヨキッチを評した言葉の中に“shapeshifter”「シェイプシフター」という単語を見かけました。

「シェイプシフター」というのは姿を自在に操る妖怪の事なんですけど、ヨキッチ自身のプレイスタイルやヨキッチへの評価も色々な姿があって言い得て妙だと思います。

  • URLをコピーしました!
目次