【NBA】プレイオフ第1シード争いの裏に隠された関係とタフな相手ほど燃える選手と試合に出続ける選手たちと色々。
まずは順位表から。以下全て2024/4/11終了時点。
タイブレーク(同率で並んだ場合の優先順位)について。
昨日2024/4/11のウルブズ対ナゲッツ戦。ウルブズとOKC両方に対してタイブレークを持たないナゲッツにとってはマストウィンな試合でした。(ただマイケル・マローンHCやニコラ・ヨキッチは「第1シードよりもプレイオフを健康に迎える事の方が大事」という旨のコメントを繰り返ししております)
結果はご覧の通り↓。
2020シーズン以降お馴染みとなった気がする展開、序中盤ケアレスに見えてから終盤ひっくり返してナゲッツ勝利。最大級の敬意をこめて言いますが、「変なチーム」だとつくつぐ思います。観ていて飽きません。
ヨキッチは正にその象徴です。今季レギュラーシーズンNo.1ディフェンス&DPOYを相手にFG16/20で41pts/11reb/7astを記録。ルディ・ゴベアを相手にしてFGよりもFTの方が多く外してるってのは全くもって「変な選手」です。
ウルブズのクリス・フィンチHCはナゲッツでACコーチを務めていたことがあり(2017の1年間だけ)、ウルブズのPOBO(運営社長)のティム・コネリーも元ナゲッツフロントで現ナゲッツロスターの基盤を築きました。
で、ある程度ヨキッチについてよく知っているあろうウルブズは、ヨキッチにナズ・リードやカイル・アンダーソンをあててゴベアをリム近辺でローミング(At Rimアシストを出させず、直ぐにヘルプに行けるよう)させたり、それが上手くいかなければやっぱりゴベアに直接守らせたりと臨機応変に対応していて、それが「失敗した」とは私全く思いませぬ。ゴベアは勿論ウルブズのディフェンスはやはりエリートです。
ただ、「ヨキッチはあまりにも強すぎるタフショットメイカー」ってだけです。最近ヨキッチのショートミッドレンジついて書いたばかりなので詳しい事は省略しますが↓、
ヨキッチの「ギアの入れ方」と言いますか、タフなディフェンスを相手にした時や試合終盤での変化は観ていて面白いです。タフショットメイカーでありながらタフショットメイキングに頼るのではなく、「常にチームにとってのイージーショットや最適解を探して、なければ作る。それもダメなら仕方がなくタフショット打つ&決めちゃう感じ」と言いますか。
今季2024ヨキッチとゴベアの直接対決時の平均スタッツ。
今季2024ヨキッチとアンソニー・デイビスの直接対決時の平均スタッツ。
今季2024ヨキッチとビクター・ウェンバンヤマの直接対決時の平均スタッツ。
今季2024、20PPG以上選手対象TS%ランキング。RPG/APG他併記。
ヨキッチは相変わらず欠場が少ないのも素晴らしいです。昨季ファイナルまで戦い抜いたにもかかわらず今季欠場は3試合のみで77試合出場。
昨季2023レギュラーシーズン&プレイオフ総出場時間ランキング。総出場試合数併記。
平均スタッツが重視されがちなNBAにおいて、出場試合数・総出場時間他トータルスタッツが注目される事は比較的少ないんですが、個人的には大好きなスタッツです。怪我に苦労してきた選手や大ベテランが多くの時間プレイしているのを見ると、それだけで感慨深いものがあります。
今季2024総出場時間ランキング。
今季2024出場試合数ランキング。
ナゲッツからはクリスチャン・ブラウンとレジー・ジャクソンとマイケル・ポーターJr(以下MPJ)がランクイン。
クリスチャン・ブラウンは昨日の試合でまぁクレイジーなシークエンスを生みました↓。
レジー・ジャクソンはコート上では苦戦が目立ちますが、極力無理をさせたくないジャマール・マレーを休ませるためには充分仕事をしたと言えます。今にして思えば非常に貴重な1勝の原動力にもなりました↓。
MPJはNBAデビュー前に2度、2022年にも1度、計3回も椎間板手術を経験した選手です。メディアへの過度な露出を嫌うヨキッチがMPJのポッドキャストにゲスト出演したのも、MPJの献身や努力をリスペクトしているからなのかもしれません。
本記事はウルブズ対ナゲッツ戦を観た直後、興奮冷めやらぬままに書いていますので、ナゲッツの話題ばかりになっていて恐縮ですが
今回はこの辺で。ではまた。
おまけ。
歴代シングルシーズン最多出場試合数ランキング。
82試合よりも多く出場した選手は歴代で42例あります。いずれもシーズン途中にトレードされ、トレード後のチームがトレード前のチームよりもその時点で実施試合が少なかったために起きた現象です。ただ流石に現代NBAで5試合も実施試合に差がつく事はないと思うので、歴代1位ウォルト・ベラミーの88試合出場はアンブレイカブルレコードだと思います。
アンブレイカブルレコードと言えば、私は1962ウィルト・チェンバレンの平均48.5分出場の記録が大好きです。
歴代シングルシーズン平均出場時間ランキング。
NBAは1966シーズンまで80試合制でした。1962ウィルトは延長でもコートに立ち続け、コートにいなかったのは2度のテクニカルファウルで退場となった8分33秒間のみ。つまり1962シーズンのウィルトはベンチで休む事が全くありませんでした。試合を観に行けばほぼ必ずコートにいました。1962シーズンに限らず、ウィルトの存在はNBA黎明期・現在のNBA人気にとっても偉大な貢献者と言えるでしょう。
そのプレイをリアルタイムでは観れなかったんですけど、引退後ビル・ラッセルと仲良さげにしてるのを見るのが今でも好きです。