ウェンバンヤマのキャリアスタッツと期待と懸念点と色々。NBA史上TOP5高身長選手とロフトンJrの意外な関係。NBA2023高身長高体重の散布図。/ドンチッチ、ザイオン、ヤオ・ミン、ボバン、マイアミ・ヒート、デンバー・ナゲッツ、ヨキッチ、スパーズ、ペイサーズ

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ウェンバンヤマのキャリアスタッツと期待と懸念点と色々。NBA史上TOP5高身長選手とロフトンJrの意外な関係。NBA2023高身長高体重の散布図。/ドンチッチ、ザイオン、ヤオ・ミン、ボバン、マイアミ・ヒート、デンバー・ナゲッツ、ヨキッチ、スパーズ、ペイサーズ

NBA稀代のトッププロスペクト、ビクター・ウェンバンヤマ(以下ウェンビー)。

2020年10月に公開され大きな話題を呼んだ動画。リンク

スパーズが2023NBAドラフト1位指名権を獲得したため、スパーズへの加入が確実視されています。

ドラフトロッタリーで1位指名権を獲得した瞬間、スパーズファンたちは狂喜乱舞。徐々に盛り上がっていく感じが良いです。リンク

現在NBAファイナルの真っ只中ですが、早くも来季ウェンビーの活躍を予想する記事・話題が多くあります。

勝負事ですからね。ファイナル進出2チームや勝者の報道を苦々しく思うファンがいても、それは責められません。そういった方々にとっては来季の話題の方が心躍る事でしょう。

というわけで、スパーズの宝、NBAの宝になるかもしれないウェンビーについて色々と見てみましょう。

まずは今までの所属チームでのスタッツ。※画像クリックで拡大

所属クラブチームでのスタッツ。
フランス代表チームでのスタッツ。
ジュニア代表でのスタッツ。

恐らくですけど、海外リーグですとか有望若手選手のスタッツを見慣れていない方からすると「期待されてる割には大した事なくない?」と思うかもしれません。

確かに21.6PPG、10.4RPG、3.0BPGは兎も角、FG47.0%や3P27.5%は心許なく見えます。

ただ、有望若手は大体こんなもんです。誤解を招きそうな書き方で恐縮ですけど。ルカ・ドンチッチもレアルマドリード時代はそこまでスタッツが突出していたわけではありませんでした。

ドンチッチのレアルでのスタッツ。

それでもウェンビーやドンチッチが期待されていたのは、そのプレイの中身、アイテストによるところが大きいです。ウェンビーの場合はサイズもですね。現在身長224cm、ウィングスパンは244cmとも言われています。

若かりしマイケル・ジョーダンやレブロン・ジェームズはスタッツを見ずとも、そのプレイを一目見るだけで皆が某監督状態でした。

©集英社
MJがブルズ入りする前、1984年のオリンピックでMJを指揮したボビー・ナイトHCは「今まで見た中で最高の選手」と真顔でベタ褒め。選手にどちゃくそ厳しい事で有名だったコーチです。リンク

ウェンビーがMJやレブロンになれるかは別として、その期待感・ロマンはスパーズファンでなくてもドキドキワクワクさせられます。

私も折を見て所属チームのメトロポリタンズ92(会長がボリス・ディアウ)の試合やハイライトをチェックしていましたが、その圧倒的なサイズと自由奔放なプレイスタイルは非常に魅力的です。

同時に、誰しもが考える懸念点もあります。

ずばり細い。

「自由奔放なプレイスタイル」と書きましたが、あえて似ている選手を挙げるとするとクリスタプス・ポルジンギスです。FG%の低さや3PAの多さに表れていますが、そのサイズは3Pやジャンパーに使われる事が多いんです。(あとはブロックショットやリバウンドもですね)

怪我への耐久性も含めて、線の細さやそのプレイスタイルを懸念する声は当然存在します。他人のせいにするのも嫌なのでハッキリ言いますと、私は心配してます。いつぞやも言いましたが、NBAでの細身の高身長選手は怪我に泣いた選手が非常に多いです。

ボル・ボルやチェット・ホルムグレンもキャリアの早い段階で怪我に苦しむ事に。追記:史上最も高身長な選手には、このリストにタッコ・フォール(7’6)が加わります。

「だからウェンビーは大成しない」って事が言いたいのではありません。

不謹慎かもしれませんが、「そういった懸念点への対処法もウェンビーの見所の一つ」だという事です。

そもそもウェンビーが非ユーロ―リーグ所属のメトロポリタンズ92へ加入したのも、あまりフィジカルコンタクトをしないプレイスタイルなのも、NBA入りを見据えての事だと思います。試合での消耗・負担が増えてNBAへの準備が疎かになるのは大きな損失ですからね。NBAへの理解があるボリス・ディアウが会長を務めるメトロポリタンズ92を選んだのはそういった背景もあるのかもしれません。

メトロポリタンズ92でのウェンビーのコンディショニングはGuillaume Alquierさんというストレングス&コンディショニングコーチに厳重に管理され、同時にスパーズ入りも噂されるほどです。

Guillaume Alquierさんとウェンビーのコンディショニングに関する記事へのリンク

「ウェンビーの獲得が確実となったスパーズファンはさぞ有頂天だろう」と思いスパーズコミュニティを覗いてみると、ウェンビーを愛するが故にウェンビーへの期待は冷静かつ慎重なもので、いたく感心しました。

かいつまんで意訳すると「1年目はNBAのペースや試合の多さに慣れる事、フィジカルを鍛える事にフォーカスしてほしい。無理して新人王は求めていない」
勿論これらの意見がスパーズファンの総意ではありませんし、シャックの1年目のような活躍を期待する事もまた愛情の表れだと思います。

近年のNBAはビッグマンといえど運動量が求められます。マイク・コンリー曰く「以前よりハムストリングスやふくらはぎ等に慢性的な問題を抱えている選手が多くなっている」そうです↓。

「ファンが期待をするのに遠慮はいらない」とは思いますが、だからこそウェンビーへは色々な形での期待をして楽しもうと思います。

今回はこの辺で。ではまた。

おまけ。

今季2023NBAの身長と体重の散布図。

こうみるとやっぱりザイオン・ウィリアムソンとケネス・ロフトンJrの体重凄いですね。ルディ・ゴベアやジャベール・マギーよりも重いんですもの。

ちなみにケネス・ロフトンJrはウェンビーと対戦経験があります。FIBA公式ハイライトへのリンク

更におまけの豆知識。

ケネス・ロフトンJrのキャリアハイ得点は4月のOKC戦で記録した42得点。この42得点は

↑の5人全員のキャリアハイよりも多いです。

ヤオ・ミンのキャリアハイは41得点。ショーン・ブラッドリー32得点。スラヴコ・ヴラネス0得点。マヌート・ボル18得点。ジョージ・ミュアサン31得点。

来月は地元でバスケットボールクリニックも開催するそうで。

頑張って下され。リンク

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