NBAダークホースと番狂わせの条件と予兆。/クラッチ成績ランキングetc.

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NBAダークホースと番狂わせの条件と予兆。/クラッチ成績ランキングetc.

オーランド・マジックは2023/1/31現在20勝31敗で東13位、プレイイン圏内まで4ゲーム差。「厳しい状況」と言わざるを得ません。

2023/1/31現在のイースト順位表。

厳しい状況」・・・・・現在の勝敗数と順位だけを見れば。

しかし、勝敗数と順位以外を見ると、オーランド・マジックには「既に目映い光を放つ原石」や「プレイオフチームに引けをとらないエナジーとハッスル」があります。
下位チームを褒める際、「原石」やら「可能性」といった単語は決まり文句みたいなもので、抽象的かつ曖昧で当たり障りのない表現です。

しかし、あえてなお重ねて何度でも幾度となく言いたい。

オーランド・マジックには原石と可能性があります。

マジックは今季’23を5連敗でスタートし、その後5勝20敗まで落ち込みました。そこから現在まで15勝11敗です。

今日のシクサーズ戦の結果は未更新。

大抵のチームに「勝ち負けが偏る時期」というのは存在します。対戦相手/スケジュールにも大きく左右されますので15勝11敗の期間だけを根拠にして「マジックは強豪」とまでは言えません。

しかし、シーズン序中盤の欠場ラッシュを乗り切って以降のマジックにはバランスの取れたロスターがあります。
特にマーケル・フルツやウェンデル・カーターJrの復帰はフランツ・バグナーらに本来の持ち味を生かす環境をもたらしました。コール・アンソニーはインスタントスコアラー、ジェイレン・サッグスもペリメーターディフェンダーとして貢献しやすくなり、攻防で選択肢が多くあって観ていて驚きも多いです。パオロ・バンケロは言わずもがな。
ナゲッツで将来を有望視されながら怪我に苦しんできた“ゲイリー・ハリス”ことゲイリー・ハリスの活躍も嬉しい(ナゲッツ時代にチームの映画風PVで一人だけ役名をもらえなかった事から“ゲイリー・ハリス”というそのままなニックネームをもらう事に。元ネタへのリンク)。

今よりも若い頃からニコニコしながらイヤらしいタフなディフェンスをするのが印象的でした。良いディフェンダーは職人気質というか終始仏頂面だったり鉄面皮だったりカッカしやすい選手が多いので尚更。

日替わりでヒーローが生まれるようなところは今季ユタ・ジャズと似ているかもしれません。

そして、今季マジックの可能性で一番ワクワクする部分、他チームにとって恐ろしい部分は「強いところには滅法強い」ところです。

今季既にボストン・セルティックスから3勝、ウォリアーズから2勝をし、本日の試合でもホームのシクサーズを相手に勝利。もしプレイイン圏内に入り、プレイオフ出場に滑り込んだ時、セルティックス他上位シードにとってこれ程不気味な相手はそうはいないでしょう。

一部の方のトラウマを刺激しそうですが、2007年第1シードのマーベリックスが第8シードの“We blieve”ウォリアーズにプレイオフ1回戦で敗れたシーズン、ウォリアーズはマーベリックスにレギュラーシーズンで3勝0敗でした。さらにウォリアーズはレギュラーシーズンの最後の11試合で10勝1敗とノリノリの状態でプレイオフ入り。(他にもマブスを知り尽くしたドン・ネルソンがウォリアーズの指揮をとっている等の要因がありました)

中心となる事が期待されているパオロ・バンケロとフランツ・バグナーは若さがありながらクレバーなスコアリング以外でも貢献出来るユーティリティーな選手です。個人・チームともに「伸びしろ」があるというだけでなく、良いケミストリーを生みやすくも見えます。
トレードデッドラインを過ぎ、今季の方向性がハッキリした後、選手個人の成長とチームケミストリーが結びつき、もしレギュラーシーズン最終盤を良いカタチで終えられたなら大番狂わせが起きるかもしれません。

・・・・・・・・・「言うだけならタダ」です。

次戦はシクサーズと再戦、もしこの試合に勝てばマジックはセルティックスとシクサーズのホームアリーナで負けなしとなります。「ホームコートアドバンテージ?なにそれおいしいの?」状態となります。(ただし、自身のホームでセルティックスには1敗、バックスには1敗、シクサーズには2敗済)

マジックはブロウアウトで派手に負ける事も多く、クラッチシチュエーションでの“不安定さ”も目につきます。私が気づいていない未熟な部分もきっと沢山あるでしょう。

そういった未熟な部分をどう修正していくのか、長所や原石や可能性がどう輝いていくのか。トレードデッドラインの動き含め要注目です。

今回はこの辺で。ではまた。

おまけ。

今季2023/1/31現在の各チームのクラッチ(残り5分5点差以内の)成績。

引用しといてなんですが、NBA公式とはいえ「クラッチ=残り5分5点差以内」って割とガバガバですよね。公式がこの定義を採用する前から「クラッチ」って概念はあるし元々曖昧なものですから致し方ないんですけど。
眺めてる分には面白いんですが、「勝負強さ」「クラッチプレイヤー談義」でこの「クラッチスタッツ」を用いるのは個人的に不適切な気がします。「クラッチプレイ」って聞いてイメージするのは残り数秒とか長くて1,2分、もしくは残り2,3ポゼッション内でのプレイですし、広い意味ではプレイオフ第7戦等のエリミネーションゲームやファイナルで大活躍する選手も「クラッチ」に感じますし・・・・・・・・・・難しいウホ・・・

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