某ヘッドコーチ「カルチャーを築くことは最も難しいこと」/元ヒート選手「練習はまるで“ハンガー・ゲーム”のようだった」/ブルズ選手「説明する責任を負い、建設的な批判を受け入れる」

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某ヘッドコーチ「カルチャーを築くことは最も難しいこと」/元ヒート選手「練習はまるで“ハンガー・ゲーム”のようだった」/ブルズ選手「説明する責任を負い、建設的な批判を受け入れる」

カルチャーを築くことはフランチャイズにとって最も難しいこと

そしてここシカゴでは、その旅は始まったばかりだ

この発言はシカゴ・ブルズのビリー・ドノバンHCによるものです。

NBAにおける“Culture”「カルチャー」って単語は非常にわかりづらいと言いますか、とても奥深い意味を持つ言葉だと思います。

辞書の説明をそのまま引用すればthe ideas, customs, and social behaviour of a particular people or society.「特定の社会や人々の考え方、慣習、社会的振る舞い」となります。“Culture”の意味は伝わりますが、「NBAでの良いカルチャーがどういったものなのか」は伝えてくれていません。

そういった、わかりづらく奥深い単語はNBAでは珍しくないですよね。人/国によって解釈が違ったりもします。「カルチャー」の他にも「プレイメイキング」とか「ケミストリー」とか色々、海外コミュニティ内でも意見が分かれたりします。

「NBAチームにとって良いカルチャーって具体的にどういうカルチャー?」と聞かれた時、即答できる人間はそうはいないと思います。

正解はたった1つではなく、チームによっても変わりそうです。

上記The Athleticの記事中、ブルズへ新加入したゴラン・ドラギッチは以前在籍していたマイアミ・ヒートのカルチャーについて、こう述べています。

(他のチームとは)違うね。

彼らは選手に責任を負わせる。体脂肪テストが毎週あるし、練習の前には予習をして、まるで「ハンガー・ゲーム」(生き残りをかけて殺し合うアクション映画)さ。つまりサポーターやテーピングが必要で、試合みたいなものだね。鉄で鉄を磨くんだよ。それが彼らのアプローチ。

それだけハードに練習すると、試合が簡単になるんだ。

襟を正したくなる言葉です。しかし、名高いヒート・カルチャーが唯一の正解ではないのでしょう。

我々が目指しているのはケミストリーとチームの団結とリレーションシップ(人間関係、結びつき)です。

“タレントは試合に勝ち、リレーションシップがチャンピオンシップを勝ち取る”ことを我々は理解しています。

ですから、“勝つこと”を念頭に置いて物事を進めています。我々がこのビルの中で行っている事は全て“勝つため”です。

上記はブルズのアルトゥラス・カルニソバス副POBO(バスケットボール部門副社長)がメディアデーで語った言葉です。
昨季ブルズは強豪相手に苦戦を強いられ、ロンゾやカルーソ等の離脱もあり、シーズン後半になるにつれ相手への対応策/アジャストメントの欠如に悩まされました。
ザック・ラビーンはカルニソバス副POBOと同調するかのように、こう述べています。

(ミスコミュニケ―ション、ディフェンスの崩壊、アジャストメントの不足について)

それには、チームメイトを知り、“誰とどの様に話せば良いか”を知ることが必要だと思います。

“説明する責任を負い、建設的な批判を受け入れる”

それが、我々全てがもっと上手くやらねばならない事だと思います。

「チームメイト同士が仲良くなる必要はない」とはよく聞く言葉です。それで優勝を勝ち取った例も聞きます。
しかし仲良くなることは必要なくとも、コミュニケーションは良いリレーションシップ/ケミストリーを生むための有効かつ手軽な手段のはずです。

「NBAにおける“良いカルチャー”とは何か?」、その具体的な答えは私にはまだわかりません。恐らく明確な答えを得ることは今後もないでしょう。実生活における“良いリレーションシップ”ですら、よくわかっていません。

しかし

道を知らずとも歩むことは出来る

誰の言葉なのかは忘れましたが、中々気に入っている言葉です。

「カルチャー」に限らず、私の知っている事はNBAの中の0.00001%にも満たないちっぽけな事でしかありません。それでも、結構良いモンが見れます。

今回はこの辺で。ではまた。

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