NBA2023序盤の変な記録?/ユタ・ジャズ好調の原因、「No.1ピックを狙え」の指示を「No.1シードを狙え」と聞き間違えた説/コーナー3&トランジッション効率etc./デンバー・ナゲッツ、ジミー・バトラー、ニックス、MPJ
ユタ・ジャズは2022/11/09現在9勝3敗でウェスタンカンファレンス首位。
多くのNBAファンを驚かせ、楽しませています。
「結果」だけでなく試合内容も“驚き”が多くて楽しいです。誰で来るか、誰が得点するか、がわからない。チーム内リーディングスコアラーはラウリ“バード”マルッカネンですけど、ジョーダン・クラークソン、マイク・コンリー、コリン・セクストンetc.皆が大事な場面でビッグプレイを見せてくれます。先日のテイレン・ホートン・タッカーの古巣相手のモンスタースラムも爽快感がありました(レイカーズに恨みがあるわけではないです)。
ただ少し“冷静”になりましょう。冷静になって上記順位表を見てみましょう。
ん?なんでジャズだけ12試合もしてるの?
気になったのでジャズの過去スケジュール/ゲームログを確認してみました。
バックトゥバック(2日連続での試合)を既に3回も経験しています。しかもそのSEGABABA(※)で2勝1敗。
※:バックトゥバックの2試合目の事。SEcond GAme of a BAck to BAckの略
さらに勝った相手の中にはグリズリーズやナゲッツと現在上位層にいるチームも含まれています。というか開幕戦でジャズに負けて、やんややんや言われたナゲッツは今にして思えば気の毒でしたね。
ついでにRatingでも見てみましょう。冷静に。
オフェンス3位/ディフェンス8位、NetRtgでは4位。
・・・・冷静にね。まだ12試合だけですから。12試合スパンでのスタッツ/指標なんて・・・・・
・・・・・・・
やっぱり12試合だけだろーが何だろーが「浮かれてナンボ」です。待ってなんかいられない。勝ってる時に浮かれずして、いつ浮かれるというのか。
一応真面目な事も書きますと、敗北の中には現在最下位のロケッツ、ナゲッツからしっかりリベンジブロウアウトされたりと楽観視しづらいものもあります。
歴史上ごく一部の超強豪以外には、どんなチームにも必ず調子の悪い時期/負けが込む時期があって、そうなった時に「どう立て直すか」も強豪の条件でしょう。好待遇を求めるために勝手なプレイをする選手、不満を持った選手が出てきた時の対処法も、「急造」とも呼べる現ジャズにとって難題になるかもしれません。
フロント/ダニー・エインジが早々に見切りをつけて大規模なトレードをしてしまう可能性もあります。・・・・絶対にしないでほしい。
とにかく、ユタ・ジャズは私にとって現時点でのMVPチームです。
もしやマルッカネンがMIP&MVP&FMVP同時受賞とか・・・・・・・・。
話題を変えまして。
ニューヨーク・ニックスも不思議な成績を残しております。
Theど真ん中。
ニックスは「良い選手」揃いですよね。ただ「突き抜けた選手」は現状いません。※画像クリックで拡大
スターパワーやタレントで言えば現在好調のジャズとそこまで差があるとも思いませんし、何か「小さな歯車」が嚙み合って調子を大きく上げてくることもあると思います。
その「小さな歯車」が何なのか、は・・・うーん何でしょう?
「小さな歯車」呼ばわりは失礼ですがオビ・トッピンはロマンの塊で期待しております。
今気づきましたけどロスター殆ど25歳以下なんですね。30代はデリック・ローズとエバン・フォーニエだけ。皆御若い。
クセの強い選手/長所と短所がハッキリしてる選手も多い印象ですし、短所を修正すればリターンも大きいと思います。その短所を修正するのが大きな壁ですけども。
ミッチェル・ロビンソンも優秀なオフェンシブリバウンダ―/ロブスレットで見てて楽しいです。如何せんコートに長く留まれないのが玉に瑕。36分あたり6個のファウルはスターターセンターを務めるには無視のしづらい多さです。
線の細さを改善すべく増量したとはいえ怪我もまだ多いです。責められない部分でもありますが。
キャム・レディッシュは相変わらずアスレティックで攻守で目を見張るプレイをしてくれますが、デシジョンメイキングも相変わらず。
クエンティン・グライムズはまだ今季2試合のみ出場。
つまり
NBA2022-23シーズンの平均年齢は26.1歳。伸びしろだらけですな
他にもいくつか変と言うか印象的な記録が。
コーナー3P%ランキング。
TOP3は若き俊英で今後も楽しみです。456は従来通りの実力者。
で、7位ジミー・バトラー!?
驚いたら失礼ですが驚き。キャリア3P%は32.2%。ヒート加入以降の3P%はわずか24.9%です。それが今季は37.5%(9/24なのでまだ数は少ないです)。
8位のデジャンテ・マレーもキャリア3P%33.2%ですが今季ここまで35.9%。素晴らしいのは試投数を昨季4.3から今季6.4まで増やして、この%を記録している事です。ACL断裂で3年目全試合欠場、チーム移籍、新しい環境に対応するだけでも大変でしょうに、バトラー共々変化/試みを恐れない姿勢が素晴らしいと思います。
9位のマイケル・ポーターJrはまさしく「アンストッパボーな3Pシューター」と言えます。とにかくコンテストを意に介さない。もはや3P%が高いのは当たり前と言えば当たり前なんですが、ここにも変な記録が。
出場9試合中7試合で3P%が50%ピッタリ。試投数も開幕戦除いて全て6本以上でこの数字。変であると同時にシンプルに凄いです。
さらにトランジッションスコアリングでも効率的。
復帰直後は調子が悪いのを承知で任せた甲斐あってジャマール・マレーも試合をするごとに良くなってきてますし(※以下関連記事参照)、アーロン・ゴードンはダンクパーティー開催中(ダンク数リーグ2位タイ)、新加入選手たちも早速持ち味発揮、ヨキッチのPPGやRPGが減る代わりにAPG/効率/チーム成績が向上していくのは感動的とすら言えます。
インテリアディフェンスの貧弱さは相変わらずですが、不思議とクラッチにはビッグディフェンシブプレイが出るのも相変わらず。
ユタ・ジャズと並んでナゲッツも私にとってのMVPチームです。
以上。思ったより長く、大袈裟な記事になってしまいました。まだシーズン序盤なのにね。
まぁ、それだけ“濃いシーズン最序盤”だったって事で。コート外でも色々ありましたし。
今後調子を上げて下がっていく選手/チームはどこなのか。要注目です。
今回はこの辺で。ではまた。