【NBA2023プレイオフ進出チーム・選手限定】影響指標の散布図から考えるプレイオフ1回戦の注目選手とマッチアップ。/バックス、マイアミ・ヒート、デンバー・ナゲッツ、ニックス、サンズ、クリッパーズetc.

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【NBA2023プレイオフ進出チーム・選手限定】影響指標の散布図から考えるプレイオフ1回戦の注目選手とマッチアップ。/バックス、マイアミ・ヒート、デンバー・ナゲッツ、ニックス、サンズ、クリッパーズetc.

昨日2023/4/15に「【NBA2023決定版】影響指標LEBRON各種ランキング」云々って記事↓を上げたんですけども

本日2023/4/16からプレイオフが開始。記事を書き終えた後

もとい「レギュラーシーズンでの指標を振り返ってる場合じゃねぇ」と頭によぎったので、

今季2023プレイオフ出場チームの選手を対象にした影響指標(※)LEBRON散布図を眺めて、各チームのキープレイヤー、対戦云々をアレコレ妄想して楽しんでみましょう。

※:Impact Metrics。超ざっくり言えば、チームへの影響度を比較的重視した総合指標(All in 1 Metrics、Catch All Metrics)です。
LEBRON、RAPTOR、EPM、RAPM他沢山の種類があり、個人スタッツの他にon/offスタッツ(コートにいる時といない時のチームスタッツの差)など非常に多くの要因が考慮されます。
ボックススコア(個人スタッツ)を重視する総合指標(BPM、TPA、WS、PERなど)が持つ欠点をある程度補完できるという面で便利。
総じてアイテスト(実際に試合を見て評価する事)・他スタッツと併用するべきですが、試合を見たり細かく詳細なスタッツを多く見たり、長い時間をかけて調べるヒマがない時にも便利と言えば便利。

LEBRONの詳細詳細へのリンクRAPTORの詳細説明へのリンクEPMへの詳細説明へのリンクBBRのGlossary(用語説明集)へのリンク

今季2023プレイオフの組み合わせ。

プレイオフ出場16チーム所属の選手のみを対象にした縦軸O-LEBRON(オフェンスのみにフォーカスした影響指標)と横軸D-LEBRON(ディフェンスのみにフォーカスした影響指標)の散布図。レギュラーシーズン1000分以上出場選手対象。※画像クリックで拡大

さらにイースタンカンファレンス8チームに絞ったもの↓。

カイリー・アービング、ケビン・デュラントがいるのはブルックリン・ネッツ時代の残像です。

とりあえず目についたのは1回戦であたるヒート対バックスのジミー・バトラーとヤニス・アデトクンボ両者が画像中央上で近い位置にいます。両者攻守へ大きな影響力を持っている2wayプレイヤー、「3Pはあまり得意でなくFTAが非常に多い」という共通点もありますね。
しかもヒートとバックスは2020、2021プレイオフで対戦、1勝1敗と因縁つき。両チームの敗退はヤニスとバトラーが封じ込まれての結果でした。(勿論それ以外の要因もあります)

ヤニスの2020プレイオフ対ヒートシリーズの平均スタッツ。

5戦目は欠場し1勝4敗で敗退。

バトラーの2021プレイオフ対バックスシリーズの平均スタッツ。

0勝4敗で敗退。

第1シード対第8シードですし、「バックス有利」とするのが妥当&無難でしょうけど、プレイオフ百戦錬磨のエリック・スポールストラHCには選手に抱くのとは違った「何を仕掛けてくるかわからない、得体の知れない恐ろしさ」があります。
NBAヘッドコーチ歴14年で5度のファイナル進出、2度の優勝、161試合ものプレイオフゲーム経験は伊達じゃないはずです。

ビデオコーディネーター時代からNBAキャリアの密度が凄いです。

次に目についたのは散布図右下。キャバリアーズvsニックス、ジャレット・アレン&エバン・モブリーvsミッチェル・ロビンソン&ジョシュ・ハートのリバウンド対決も気になります。
アイザイア・ハーテンシュタインにはハッスル・エナジャイザーな印象はあれど、正直あまりディフェンシブな印象はないんですけど、だからこそソコも注目点ですね。

次、ウエスタンカンファレンス8チームに絞ったもの↓。

とりあえずニコラ・ヨキッチのオフェンスにおける影響力は止めようがないと思います。ヨキッチの得点を減らす事は出来ても、パサー・スクリーナー・オフェンシブリバウンダー・カッターあらゆる形で貢献できるので、1回戦で当たるウルブズの「ヨキッチに何を許して、何を絶対にさせないのか」の取捨選択は見所です。

今季落ち込んだとはいえ、ルディ・ゴベアのディフェンスにおける影響力も侮れるものではありませんし、その攻防も楽しみです。

2020年以降ヨキッチの対ゴベア戦績。

レギュラーシーズン。

プレイオフ。

プレイオフというか2020ジャズ対ナゲッツシリーズでの平均スタッツ。ジャマール・マレーの歴史的活躍の影に隠れてますけど、3PA6.6で3P%47.8%の26.3PPGと3Pに超積極的でした、更に第7戦ではシリーズウィナーも決めてます。

ウルブズHCクリス・フィンチは’17ナゲッツのACで、現ナゲッツのACライアン・サンダースは’19~’21ウルブズのHCを務めていましたので、互いに多少は手の内を把握してる・・・・かも?

散布図中央付近にはカワイ・レナード、ポール・ジョージ、ケビン・デュラント、クリスポール、クリッパーズvsサンズの面々が密集しています。(デビン・ブッカーは散布図左上ステフの脇に)

このクリッパーズvsサンズシリーズは何というか一番ミステリアスに感じます。
ポール・ジョージは第1戦は欠場で、その後についてもタイ・ルーHCは「悪化させる恐れがあるなら本人の意思に関係なくプレイさせない」旨のコメントをしています。
他にもシーズン途中にラッセル・ウェストブルックら多くの選手が新加入し、ジョン・ウォール、ルーク・ケナードはいなくなり、とにかく選手の出入りの激しいシーズンでした。

開幕前の「選手層が厚い」って下馬評は今でもその通りだと思いますけど、レギュラーシーズン成績は満足のいくものにはならず、「選手層が厚い」だけにプレイオフでのローテーションも読めません。
タイ・ルーHCがマーカス・モリスのプレイオフローテション入りを明言したのも、本音か盤外戦術か迷うところです。メディアに向かって「○○を試合に出す」って正直に伝えるメリットはあまりないように思いますからね。邪推でしょうか。
兎に角、ローテーションが上手く機能する・しない含めミステリアスです。

お相手サンズはKDのプレイ時8勝0敗と絶好調・・・・・なんですけど、その8勝の相手の内プレイオフ進出チームはウルブズからの1勝とナゲッツからの2勝のみ(ナゲッツ戦は2試合ともヨキッチ欠場)。

その間のKDの平均スタッツ↓は決して悪いものじゃあないんですけど、内2試合はKDには珍しい不調とも言える試合でした。

ウルブズ戦でFG5/18、ナゲッツ戦で6/14。

果たして今のサンズ・KDは本当に好調なのか、怪我明けで本調子でない部分があるのは当たり前の事として、本調子になるのはいつなのか、インテンシティやアジャストメントの必要性が高いプレイオフの試合に対応できるだけのケミストリー・耐久性は備わっているのか等々、サンズもクリッパーズに負けず劣らずミステリアスです。楽しみ。

今回はこの辺で。ではまた。

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