千差万別なNBAの3Pシューターたち。それぞれの特徴と指標。ステフィン・カリーはシューター?ハンドラー?ポイントガード?童顔の暗殺者?/クレイ、ケナード、ヒールド、渡邊雄太etc.
本日2023/3/25。ロケッツ対グリズリーズ戦にてルーク・ケナードがとんでもない記録を残しまして。
ケナードは今季’23トレードデッドラインでクリッパーズからグリズリーズに移籍。
ケナードの今季’23クリッパーズでのトラディショナルスタッツ一覧。
グリズリーズでのスタッツ一覧。2023/3/25時点。
グリズリーズは現在5連勝、ジャ・モラントもまだベンチスタートではありますが復帰。
先日「ナゲッツの首位はほぼ確実」なんて書きましたが、こりゃあ、もしかしてもしかすると?
話題をケナードに戻しまして。
ルーク・ケナードは「3Pシューター」として広く知られています。
ケナードの様に「3Pシューター」としてNBA入りして直ぐに「3Pシューター」として結果を出して、その後も「3Pシューター」として結果を残し続ける選手は稀です。目立ち始めた途端に警戒・対策されちゃいますから。
一度崩れたリズム・3P%が戻らぬままNBAから去ってしまう優秀な3Pシューターも珍しくありません。ケナードの様に3P特化に近い選手は特にです。ヒートのダンカン・ロビンソンは契約は’26まで残ってますが、今が正にその瀬戸際と言えます。
BBall Indexによる今季’23ケナードの大まかな評価。3P以外に突出した部分は見受けられません(あくまで「BBall Indexの評価上で」ですし、「他がダメ」という意味ではないです)。
ただ、その特化した部分が本当に素晴らしい。ケナードはまだ6年目ですけど、6年間コレだけ安定している3Pシューターはほんの一握りです。
’10シーズン以降の3P%TOP5選手一覧。
ケナードの今季3P関連スタッツ一覧。
現在のNBAには「3Pシューター」「3P%の高い選手」が沢山いますが、「3Pシューター」と一言で言っても、実際には各選手に大きな違いがあります。
BBall Indexでは、オフェンスでの役割を大まかに12種類にカテゴライズして、各選手に割り当てています。
所謂「3Pシューター」は大体「ムーブメント・シューター」「オフスクリーン・シューター」「ステイショナリー・シューター」に分類されています。(ケナードは「ムーブメント・シューター」に分類)
「ムーブメント・シューター」はオフボールで動き回りながら3Pを打つことが多い選手。
今季’23での代表例:バディ・ヒールド
バディ・ヒールドの今季3P関連のスタッツ。
「オフスクリーン・シューター」はオフボールスクリーンやハンドオフに絡みながら3Pを多く打つ選手。
今季’23での代表例:クレイ・トンプソン
クレイ・トンプソンの今季3P関連のスタッツ。
「ステイショナリー・シューター」は上記2タイプほどは動かず、待機してキャッチ&シュートを多く打つ選手。
今季’23での代表例:デアンソニー・メルトン
デアンソニー・メルトンの今季3P関連のスタッツ。
従来の「ガード」「フォワード」「センター」といった分類と同じく、違和感を拭えない割り当てもあるんですけど、そういった違和感含めて面白いです。「何故そうなったか」を探るうちに、選手の思わぬ特徴・今後注目したい見所を発見する事もしばしば。
ちなみに「史上最高の3Pシューター」として名高いステフィン・カリーは「プライマリー・ボールハンドラー」に分類されています。
・・・・・ステフは特に分類に困りますよね。便宜上「ポインドガード」に括られて「ステフは史上○位のポイントガード」みたいな話題もありますけど、明らかにマジック・ジョンソンやジョン・ストックトンらとは違う役割を担ってますし。
ステフやポイントガードに限らず、こういったポジション毎での比較は難しいです。
そういえばステフが“Baby-faced Assassin”「童顔の暗殺者」って呼ばれるの最近聞きませんね。
そのステフの今季3P関連のスタッツ。
我らが渡邊雄太は「ステイショナリー・シューター」に分類。スタッツは以下。
画像内の各指標についてもう少し詳しく知りたい方はこちらへ→BBall IndexのGlossaryページへのリンク
各オフェンスの役割についてもう少し詳しく知りたい方はこちらへ→BBall IndexのOffensive Rolesページへのリンク
おまけ。
今季’23FGA平均距離ランキング(高いほど遠くからシュートを打っています)。2023/3/25時点。※画像クリックで拡大
1位アイザイア・ジョーは飛距離も相まって「ジェットコースター・シューター」です(浮き沈みは激しいがエキサイティングなシューター。ボーンズ・ハイランドもそう。・・・・私が今テキトーに考えた分類)。
チームと共に今が正念場。頑張っておくれやす。
今回はこの辺で。ではまた。