ジャ・モラント、ルカ・ドンチッチ、トレイ・ヤング、タイアス・ジョーンズ、ニコラ・ヨキッチetc.データで見る「フローターの使い手」たち。
データサイトBBall IndexのHeadshot plotsを用いて昨季’22NBAのフローターの使い手たちを見てみましょう。Headshot plotsとは↓のような画像の事です。顔写真付きで可視化されているので色々と妄想しやすいのが最大の利点。
今回使う指標は縦軸がフローターショットクリエイション(※1)で横軸がフローターショットメイキング(※2)です。1000分以上出場者対象。2022/8/17時点。
※1:フローターを打つ機会を作成する能力。アシストされたフローターとそうでないフローターの割合等が考慮されます
※2:フローターを決める能力。難易度・期待値に対しての得点量・効率等が考慮されます。
あくまでBBall Indexの指標によるものですが楽しんで頂ければ。
ジャ、ドンチッチ、ヤングはイメージ通りですね。
ジャはその瞬発力とスピードで多くのフローター生み出して尚且つ優秀な確率で決めています。
ドンチッチも巧みなドリブルハンドリングと緩急、随一と呼べるフローター精度を持っています。
ヤングはその中間とでも言うべきでしょうか。昨季プレイオフでは悔しい結果でしたが一昨季のプレイオフではニックス、シクサーズ、負けはしましたがバックスのビッグマンを相手取ってきりきり舞いさせていました。
タイアス・ジョーンズは4年連続AST/TO率リーグ1位とその“堅実さ”を称賛されてる印象がありますが、なかなかどうして優秀なタッチを持っているようです。TOVの少なさといい手の平でボールをコントロールするのに非凡な才能を持っているという事でしょうか。
そしてまたヨキッチが異質に目立った位置にいますね。ビッグは基本的にダンク、ゴール下、ドローファウルなどを狙う事が多く、さらにフローターもポストフィード・エントリーパスを受けてから放ちますのでフローターショットクリエイションは低くなりがち。なのでヨキッチも低いんですが、メイキング/精度がビッグとしては頭一つ抜きん出ています。試合見て得られるイメージからすると、これでも「意外と低いな」って印象です。ショートロールからのフローターも多めだからでしょうか。
「ミドルは時代遅れ」なんて言われたのも最早遠い昔、フローターやミッドレンジゲームで相手ドロップカバレッジを翻弄するシーンはここ2、3年のプレイオフで特によく見られます。
「ビッグマンは死んだ」もそうですけど、「○○は終わった」みたいな文言が流行ったと思ったら、わずかな期間後にそれを嘲笑うかのような新たな潮流が生まれます。
選手のみならず、NBAに携わる人間たちはセオリーに囚われない柔軟な発想を持っているんでしょうね。
折角なので次回は「ミドルシュート」に焦点を当ててみます。
今回の「データで見るシリーズ」はここまで。ではまた次回。
おまけ。↓は近年のオールスターウィークエンドで一番ニッコリしたシーンかも。