【NBA】年齢とバスケスキルの相関関係。NBAの平均年齢推移と平均在籍年数と各年主要アワード受賞者の年齢一覧図。/レブロン、スティーブン・アダムズ、スティーブ・ナッシュ、レイカーズ、デュラント、エンビード、ヤニス、ヨキッチ、クリス・ポール、ウォリアーズ

目次

【NBA】年齢とバスケスキルの相関関係。NBAの平均年齢推移と平均在籍年数と各年主要アワード受賞者の年齢一覧図。

「身長はスキルにどういった違いを見せているのか」シリーズ番外編。

以前「身長とシュート・プレイメイキング・リバウンドの相関関係」という記事をあげました↓。

本記事はその年齢バージョンです。

年齢を重ねる事のメリットとデメリットがシュート・アシスト・リバウンドにどう反映されているかを散布図(相関図)で見てみましょう。

2023シーズン高年齢ランキング。

まず年齢とStable points/75(※)の散布図。横軸が年齢。縦軸が得点量。以下全て2023シーズン1000分以上出場選手対象。

※:75ポゼッションあたりでの得点量。Stable Points Per 75のStableは直訳すると「安定した」「変動の少ない」といった意味で、Stableがついてる時は、そのスタッツが試行回数を基にして、より信頼性を高める調整がなされている事を意味します。
2本中1本決めたのと100本中50本決めたのは同じ50%ですけど、後者の50%の方がより信頼性の高い50%になります。それを実際に数値に反映させるのがStableスタッツです。

いきなり結論を言いますと、年齢と各スタッツの間に有意な相関関係や傾向は見られませんでした

なので、私は調べている途中から「○○は年をとっても相変わらず凄い」とか「○○はまだ若いのに素晴らしい」みたいな感じで単純に楽しんでおりました。

というわけで続き。

年齢とTS%。

年齢とStable Rim FG%(リム近辺での確率)。

年齢とStable Short Midrange FG%。

年齢とStable Long Midrange FG%。

年齢とStable FG3%(3Pの事です)。

年齢とFT%。

年齢とStable Assists/75。

年齢とPlaymaking Talent(※)。

※ざっくり説明しますと
1「どれだけチームメイトに多く得点チャンスを作れたか」
2「どれだけ期待値の高い得点チャンスをチームメイトに作れたか」
3「どれだけ多才なパスを出していたか」
4「どれだけミスを少なく効率良くパスを出していたか」
5「どれだけディフェンスを引き寄せられているか」
の5つを総合的に評価した指標。
5つそれぞれをどうやって評価しているか、さらに詳しく知りたい方はこちらへ→BBall Indexの用語解説

年齢とStable Rebounds/75。

年齢とStable Offensive Rebounds/75。

年齢とStable Defensive Rebounds/75。

以上。

始めに言った通り、上記散布図からは特に年齢と各スキルの関係性は見出せませんでした。

個人差や競技によって違いはありますが、NBA選手は大体20代中盤から後半にピークを迎え、30歳前後から衰えが表れ始めるとされています。

ただ、衰えが顕著に表れればNBAからは去る事となり淘汰されていきますから、結局は年齢関係なく活躍しているように見える散布図となったようです。

ついでに、年齢にまつわる雑学をいくつか。

NBA2023シーズン開始時の平均年齢は26.1歳でした。一番若かったチームはOKCサンダーで23.14歳。老いたチームはバックスで29.47歳。

若い順。

老いた順。

リンク

今までの平均年齢や中央値の推移。

2023年のデータはまだ未更新。
リンク

ポジション別の平均年齢推移。

ポジション別で見ても25から28歳の間で揺れていて、特にコレといった傾向は見られないと言うか、思いつかないと言うか。

強いて言うなら1980から2005前後まではセンターの平均年齢が高いので、より熟練したセンターが求められていたって事かもしれませんね。

平均引退年齢については、NBAは選手の出入りが激しくて正式に「引退」って形をとれた選手は極一部なので、平均引退年齢を割り出すのが非常に困難だそうです。

RBC Professional Sports Groupによれば平均引退年齢は28歳で平均在籍年数は5年とされていますが、この数字はNBAに定着する前にNBAから去る事となった選手・ルーキー契約後に延長契約をもらえなかった選手らを含めての数字です。

ただハッキリとした根拠のある数字ではありませんが、複数のサイトが「30代半ばがNBA選手の平均引退年齢」とは書いています。fieldinsider.comへのリンク hoopsbeastへのリンク americansportsplanetへのリンク

最後に過去30シーズンの主要アワードと年齢のグラフ。

拡大図。

スマホで見て下さっている方、いつも見辛くて申し訳ありませぬ。

2006シーズンのスティーブ・ナッシュ以降、30代でMVPとった選手いないんですよね。

これは来季あたりそろそろ来るな。ヤツが。

左じゃなくて右。

来季のMVPはスティーブン・アダムズです。先日、2023年7月20日に丁度30歳となりました。おめでとう。

今回はこの辺で。ではまた。

余談。というか少し自分語り。

本来は、正確に相関関係や因果関係を見出したい場合は相応の計算式やら知識が必要となってくるんですが、時間も学もないので省略しました。

わたくしスポーツアナリティクスやスタッツ・指標への理解を深めるべく、オフシーズン中は折を見て統計学や確率論などを勉強しているんですけども、度々若い頃の自分をぶん殴りたくなります。

スタッツ・指標をより深く読み解こうと思うと統計学他学術的素養も必要になってきます。(数学記号の暗記や計算能力・論理的思考も求められるので)

んで、その必要な学術的素養を辿っていくと、数学や国語など基本的な学問の初歩的な事にまで遡り、結局は一から学び直さにゃならんのです。

しかし、悲しい哉。年を重ねるごとに物覚えは悪くなる一方です。

余計な御世話かと思いますが、もし当ブログを御愛顧いただいていて、その中に若くしてスポーツアナリティクスやスタッツ・指標に興味のある方がいましたら、学校の授業や若いうちの勉強には励むが吉であります。

「興味ない」「関係ない」と思っている事でも、年を取ってから学び直そうと思うと老いを実感して泣けてきます。

泣くレブロン。

統計学の勉強の目的はあくまで「よりNBAを楽しむため」の一環で、ヒマな時に好きでやってる事なので、5分後には忘れて「NBAたーのしー」ってなってますけどね。

笑うレブロン。
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