【NBA】NBA2024第14週パワーランキングと各チームこれまでのグレード評価。DefRtgランキングと米4大スポーツの各HC平均在任期間から得る寂寥感。
昨日2024/1/124に公開されたThe AthleticのZach HarperによるNBA2024第14週パワーランキングを見てみましょう。
今週のパワーランキング記事でZach Harperは各チームのシーズンこれまでをグレード評価。(“開幕前評の期待度に対する評価”的な側面の強いグレード評価だと思われます)
まず注目したいのはバックス。バックスは30勝13敗でリーグ2位タイの戦績。上記パワーランキング2位のOKCと戦績は全く同じにもかかわらずパワーランキングでは7位と大きく差がついています。
そしてエイドリアン・グリフィンHC解任。
恐らくですが、タイミングに驚きはしても「何故?」と思った方は少ないんじゃないかと思います。
ヘッドコーチが解任に到る理由は多くの事が組み合わさっての事で、本来は単純に「ディフェンスがひどかったから」云々と言えるものではないでしょう。
しかし、とりあえずバックスのディフェンスは傍目に見てもよろしくありませんでした。
今季2024、DefRtgワーストランキング。Cleaning The Glass準拠。以下全て2024/1/24時点。
ヤニス・アデトクンボとブルック・ロペスがいる間は(多少物足りずとも)平均以上のDefRtgでしたが、どちらかが欠けると大きく下落します。
今季2024バックス主要5ラインナップの各種Rtgと4ファクター。右端列がDefRtg。
ヤニスがいないラインナップでは11パーセンタイル(※)までDefRtgは落ち込みます。
※:100ポゼッション以上経験したラインナップを対象にした評価。100が最高、0が最低。
ブルック・ロペスがいないラインナップでは7パーセンタイルまで落ちます。
ヤニスとブルック・ロペスが揃っていると77パーセンタイルまで上昇。
・・・・・・・ヤニスとブルック・ロペス両方いないと?
・・・・・・・・0パーセンタイルです。
ディフェンスってのはつくづく“共同作業”です。DPOYがいようがDPOY候補が複数いようが、どんなディフェンシブに優秀なコーチがいようが、小さく見える歯車が欠けただけで大きな崩壊を生む事が往々にしてあります。
エイドリアン・グリフィンHC一人やバックコート陣にディフェンスの責任全てを帰結させることは出来ないでしょうし、暫定HC・新HCが誰になるであれ、即解決ともいかないでしょう。
追記:ドック・リバースと合意に達したとの事で。
バックスのディフェンスが今後どうなるか、過去数年優秀だったディフェンシブケミストリーを新HCの下で取り戻せるのか、トレードデッドラインまでに切望しているであろう優秀なぺリメーター&POAディフェンダーを獲得できるのか、それとも現有バックコート陣たちが大きな改善を見せるのか、なんやかんやで優勝しちゃうのかetc.
乞うご期待です。
以下手短に他チームについて。
ホーネッツ相手含む連敗の影響か、ウルブズもパワーランキング6位にまで後退。「強豪チームらしからぬターンオーバーの多さ」が問題としてよく取り上げられております。
今季2024各チーム、100ポゼッションあたりでのターンオーバー数とライブボールターンオーバー数の散布図。
ウルブズ面々が改善していく姿と共に、マイク・コンリーの舵取りにも要注目です。(勝負事に「たられば」は禁物ですけど、ホーネッツ戦は「コンリーいたらどうしてたんかな?」って思っちゃいました)
サンズは先週15位から今週10位、またも大きな変動。落ち着いて?
一方、今週16位ジャズと18位ブルズは我慢しながら少しづつ戦績を5割に近づけ、パワーランキングも10位台に。
石の上にも三年。
良い悪いは別にして、NBAの見切りの早さには少しだけ寂しさも感じちゃう今日この頃。
NBA全チーム歴代コーチたちの在任期間グラフ。
優勝経験コーチたちの在任期間グラフ。
1998~2018アメリカ4大スポーツHC平均在任期間。
今回はこの辺で。ではまた。