【3位決定戦ドイツ対ポーランド&決勝スペイン対フランス】NBA選手がムービースターとなり、そして伝説へ。ベスト5とMVPも発表され祝福に包まれながらEuroBasket2022、閉幕。
・3位決定戦ドイツ対ポーランド
両チーム共、負けてからの試合。ドイツは3位を目標にしてはいなかったでしょうから「モチベーションとインテンシティをどれだけ保てるか」が気になる所です。
ポーランドはスロベニア相手に大金星からの大敗、こちらもドイツと同じように気が抜けてしまってもおかしくはありません。
「気ぃ抜いたらダメ」と頭ではわかっていても、「気のゆるみ」とは気づかぬところに出るから厄介なのです。
とりあえず第1Q終わって19-14。ドイツFG7/19,3P3/10ポーランドFG6/14,3P0/5と両チーム、シュートが入らない。
ドイツは相手ディフェンスのチェイスダウンをまったく警戒せずレイアップをブロックされたり、ダイブカットでゴール下へ侵入されるなど攻守でケアレスな面が目立ちました。
ポーランドもコンテストが弱く、両チームどうも不安な立ち上がり。
ドイツはボールをよく回し良い形でシュートへつなげますがやっぱり決めきれず、ポーランドは随所でドイツディフェンスの隙をつくものの、こちらも決めきれないシーンが目立ちました。
36-23、前半はドイツ13点リードで終了。ドイツ、FG12/33,3P6/19。ポーランド、FG9/26,3P0/10。お互いシュート含め「ミス」が目立つ展開でした。
後半に入り、ドイツは前半から手を焼いていたポーランドのピック&ロールディフェンスにさらに苦戦します。ハードショウ/トラップに対してパスを回して対応するんですが肝心要のシュートが入らずだったりパスミスになってしまったり。
しかしバグナーの1on1からプルアップ3やタイスのエンドワンなど「個の力」でスコアを重ね遂に本領発揮。
と思いきや、その後勢いに乗ったのはポーランド。前半0/10だった3Pがバッスンバッスン決まりだします。不思議なもんでそういう時はラッキーなバンクインも生まれます。
ファウルトラブルでのポニッカ不在を感じさせない猛追を見せ第3Qのスコアは18-26、54-49の5点差まで詰め寄り・・・
第4Q7:33、遂に同点。
ドイツはまさに「ケツに火がついた」(追い詰められた)状態だったわけですが、おかげで皆燃えた模様。
ヨハネス・フォウクトマン、シュルーダーがそれぞれ2本連続3P、ヨハネス・ティーマンのエンドワンで二桁リードを奪い、ポーランドの猛追を退けました。
試合結果は82-69でドイツが勝利。ドイツ、シュルーダー26pts6ast8tov、フォウクトマン3P4/5の14pts9re6ast。ポーランド、ミカル・ソコロウスキ18pts、AJ・スローター10pts10ast。
前半は正直言いまして「うーん」と眉を顰めたくなる展開だったのですが、ポーランドのピック&ロールディフェンスと後半からの3P攻勢がドイツと試合の盛り上がりに火をつけてくれましたね。
両チーム、お疲れ様でした。沢山の試合をありがとうございました。
・スペイン対フランス
泣いても笑ってもこれが最終戦。良い試合を。
第1Q。
スペインは相変わらずの試合巧者ぶりを発揮し高効率にバランスよくスコア。
今大会ずーっとターンオーバーに苦しんできたフランスはやはり第1Qだけで5tov、3Pは1/7。特にフォーニエは3P0/4と審判へ不満を露わにするシーンもあり不安を感じさせます。第1Qは23-14でスペインリード。
第2Q。
映画「ハッスル」主演フアンチョ・エルナンゴメスこのクォーターまさかの5連続3P。今大会ここまで30%と不調な3Pが驚異の帳尻合わせ。スペインが差を広げます。
対するフランスはなおもターンオーバーが続きます。このクォーター開始5分で4つ。細かく数えて「埃を目ざとく見つける姑」みたいですけど目立つんですからしょうがない。
スペインのディフェンスが素晴らしいってのも勿論あるんですけど、ハンドリングミスやパスミス、消極的姿勢からのショットクロックバイオレーションもあるんです。
そしてそれを尻目にフアンチョ止まらず6本目の3P、お兄ちゃんのビリー・エルナンゴメスも負けじとゴベア越しにエンドワンレイアップを決め21点差に。
その後フランスはフリースローやフォーニエのタフステップバック3、ドライブからのボースハンドダンクと復調の兆しを見せて差を10点にまで縮めます。
前半は47-37でスペイン10点リード。
第3Q。
フランスはこれまでと同じようにディフェンスでペースを握り始めます。前半と合わせ16-0のラン。 3点差に。
スペインのタイムアウト。
そしてタイムアウト明け即座に9-0のランを決め再び12点差。具体的にどういう指示を出したかは知りませんが名将スカリオロはやはり名将スカリオロ。
第3Q終わって66-57。スペイン9点リード。
第4Q。
ボールがリムへ接触したのをオフィシャルが見逃してしまいショットクロックがリセットされず、スペインに24秒バイオレーション判定。リプレイにはっきりとボールとリムの接触が映っているものの判定は覆らず、スカリオロHC激高。テクニカルファウルが宣告されスペインのリードは7点に。
その嫌な空気を断ち切ったのはフアンチョの7本目の3P。再び二桁差。
残り5分、再び、再びフランスは連続のターンオーバー。この時点で18tov。ディフェンスでもロレンツォ・ブラウンへリムに一直線のレイアップを決められる連係ミス。
残り4分12点差。
フォーニエがタフ3Pを沈め一桁差に、ですが・・・・フランスはここぞでターンオーバーが生まれます。しかし最早スペインのディフェンスを褒めるべきでしょう。
そして残り2分、フアンチョのフリースロー。会場からは「M・V・P!」の大合唱。
はい、この試合のMVPは紛れもなくフアンチョ・エルナンゴメスです。
つまり試合結果は88-76でスペインの勝利。
スペイン優勝おめでとうございます!
フアンチョ・エルナンゴメスはFG9/11,3P7/9の27pts。第2Qの6連続3Pと第4Qの嫌な流れを断ち切る7本目の3Pは確実にEuroBasket史に残る伝説となるでしょう。ボー・クルーズ(映画での役名)凄い。
そして兄ビリー・エルナンゴメスは今大会のMVPとなりました。
兄のMVP授与を見守っている時のフアンチョ↓。
最高でした。
やっぱり表彰式って良いです。
スペインは最後まで本当に良いチームでした。
ロレンツォ・ブラウンはこの試合FG4/13,3P0/5でしたがアシストは11。
正真正銘レジェンドのルディ・フェルナンデスも今大会度々見せていた勝負強さをこの試合でも披露、値千金の3Pを決めていました。
期待の新世代ウスマン・ガルーバもディフェンシブエフォートで早くも頼もしさを発揮。
「ゴールデンエイジ」の架け橋↓。
もう一度、スペイン優勝おめでとう!
フランスもお疲れ様でした。
東京五輪と引き続きの2位。選手の立場からすれば悔しさが際立つのだと思いますが、世界とレベルの高い欧州で2番目に強い国なんです。私からは称賛の言葉しか出ません。素晴らしいディフェンスと粘りでした。(ターンオーバーなんてなかった)
フランス準優勝おめでとうございます!
オールトーナメントチームはこちら↓。
ルカ・ドンチッチもスペインを祝福。ホント常にバスケ見てる印象です。やっぱバスケ大好きなんですな。
テンションそのままで書き殴ってるので支離滅裂な気もしますが、とりあえずファン含めEuroBasket に携わった皆々様お疲れ様でした!
ヒマ潰しどころじゃなく楽しかったです!本当にありがとうございました、EuroBasket!