NBAコート上で速い選手と遅い選手ランキング。/NBAの“トムとジェリー”。グラント・ウィリアムズ対トレイ・ヤングとステフとKDとテイタムの御子息。
2022年11月17日、ボストン・セルティックス対アトランタ・ホークス戦にて。
トレイ・ヤングへのファウルをコールされたグラント・ウィリアムズがトレイを「フロッパー」と呼び、トレイはグラントを「ファット(デブ)」とからかったシーンです。「笑える」って意味で大きく話題になりました。
二人とも現NBAで屈指のトラッシュトーカー。
トレイは先日“too small”セレブレーションをかました際、「ファッキン・スモール」を「ファッキン・ファウル」と勘違いされてテクニカルファウルをもらう珍事も。
グラントも口は達者ですし振る舞い全般が陽気。
デブ呼ばわりされ、実際体重は198cmに対して107kgなので重い方です。
ただしその肉体は計算されてのソレ。
198cmはNBAのフォワードとしては小柄です。グラントはキャッチ&シュート3Pの名手ですがディフェンスではインサイドやボックスアウト、ポストディフェンスを受け持つことが多くあります。登録上パワーフォワードになる事も多いです。
“アンダーサイズドパワーフォワード大好き”な私は、勿論グラントも愛してやまない選手の一人。(ロッドマンとかポール・ミルサップとかPJ・タッカーとか)
見るたび「良い選手やなぁ」としみじみ思わせてくれる選手です。
昨季’22プレイオフ対ネッツ戦で、タイムアウトコール後もKDに対してしつこくコンテスト行ってたのには感動すら覚えました。「少しでもリズムは掴ませない」「自分にできる事は120%何でもする気概」が見てとれた、といいますか。
しかもバットマンです。
KDだろうがステフだろうが物怖じしない、見た目通りの貫禄を持っています。
それでいてステフへ粋な祝福メッセージを贈るユーモア(※)を持ち合わせているんですから
※:昨季’22シーズン終了後、グラント・ウィリアムズがダンカン・ロビンソンのポッドキャストに出演した際、ウォリアーズに関してなんやかんや言ったのを受けてステフが応戦。
その後(仲良く)憎まれ口を叩き合っていましたが、ステフが10年越しに母校の卒業証書を受け取った時、グラントは
「ハイスクールでは君が原因で背番号30を身に着けていた。そして今、君が原因で優勝リングを身に着けていない。
おめでとう。来季また会おう。」(一部抜粋)
とビデオメッセージを贈り素直に祝福。
ジェイソン・テイタムの御子息デュース君もグラントには懐いているというかナメられているというか親しまれているというか、兎に角多くの人間に愛されております。
ええ男です。ほんとに。
以下全く話題を変えまして。
「コート上での平均速度」を表すスタッツとして、“Avg Speed”というスタッツがあります。
今季’23の“Avg Speed”ベストランキングとワーストランキングは以下。20222/11/18時点、100分以上出場者対象。※画像クリックで拡大
ワーストランキングには意外な名前がチラホラ。
チームスタイル/ペースにも大きく左右さるスタッツですし、この数字だけで何らかの答えを導き出すのは無謀ですけど、「ベテラン」や「太った?」と言われがちな選手の名前が目立ちます。
昨季’22のワーストランキング↓。1000分以上出場者対象。
今季現在のランキングと近いです。
・・・・・・うーん、今季昨季共にジェイソン・テイタムの“Avg Speed”が遅いのは何ででしょう?
マーベリックスやシクサーズは昨季今季共にペースも遅いですし、ドンチッチ/ハーデン/エンビードの名前があるのはある程度イメージしやすいんですけど、そこまでペースも遅くないセルティックスの中でテイタム(とスマート)だけが遅い理由はよくわからんです。不思議。今後そこらへんも注目してみましょう。(マブスのペースは今季昨季共にリーグ30位。シクサーズは今季28位昨季26位。セルティックスは今季17位昨季24位)
昨季’22シーズン“Avg Speed”ベストランキング全体の傾向としては、やはりガード/ウィング、3P/キャッチ&シュートを多く打つ選手が高く位置する傾向があります。
見たまんま「ハッスル」なイメージのある選手も目立ちます、ゲイリー・ペイトンⅡやジョシュ・グリーン、ジャレッド・バンダービルトらですね。
逆に各チームのエースや中心選手は下がる傾向にあります。出場時間が長くなるわけですから、そりゃあ毎秒フルスロットルとはいかないでしょうしね。ステフですら4.15でチーム内17選手中8位です。
そう考えると昨季9位のフランツ・バグナーは素晴らしいですね。2429分の総出場時間と兼ね備えての高い“Avg Speed”。
今季はPGに欠場者の多いマジックで、代わりにゲームメイクを受け持つシーンも目立ちます。ブレイク中のボル・ボル、パオロ・バンケロらと共に躍進を続けて下され。
今回はこの辺で。ではまた。