【2023NBAファイナル】「強い」ってのはこういう事なのか、カウンターと新記録樹立が多いデンバー・ナゲッツ。起死回生の多いマイアミ・ヒートは再びゾンビ・ヒートになれるのか。/アーロン・ゴードン、ブルース・ブラウン、ヨキッチ、ジャマール・マレー、レブロン

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【2023NBAファイナル】「強い」ってのはこういう事なのか、カウンターと新記録樹立が多いデンバー・ナゲッツ。起死回生の多いマイアミ・ヒートは再びゾンビ・ヒートになれるのか。

本日2023/6/10の試合結果。

ナゲッツが勝利し、3勝1敗で優勝へ王手となりました。

で、最近のナゲッツが勝利した際の“恒例行事”、本日生まれた新記録たち。

まず、ニコラ・ヨキッチがリーグ史上初のプレイオフ500pts250reb150astを達成。

けど今日の試合で一番印象的だったのはスマートなディフェンス。出来る限り簡単には打たせない、けど余計なフリースローは与えない、けど3blk3stlを記録。
最早シグネイチャームーブになった感もあるキックボールで相手チャンスも阻止。そりゃザック・ロウも「ズルい」言います。確かにズルいっちゃズルいですけど、やっぱ上手いです。

↓は500pts200reb150ast以上を記録した選手のリスト。

2018レブロンがとんでもないんですけど「あと2アシストやっとけ」って思ってしまう不思議。

ジャマール・マレーはリーグ史上初のNBAファイナルデビュー後4試合連続で10ast以上。

しかもマレーは今日の試合で0ターンオーバー。0ターンオーバーでの12アシストはロバート・リード、マジック・ジョンソンに次ぐファイナル史上3位のアシスト数。

ちなみにマレーは「2試合連続40得点以上0ターンオーバー」のプレイオフ史上唯一の記録も持っています。

2020プレイオフ一回戦ユタ・ジャズを相手に記録。
両チーム共スターター2人を欠く非常事態、マレーとドノバン・ミッチェルの火事場のクソ力は常軌を逸していました。

しかし、マレーとヨキッチ二人が欲しい記録は唯一つ。フランチャイズ史上初となるNBAチャンピオンだけでしょう。

本試合で二人はショットメイキングには些か苦労しました。

マレーとヨキッチを合わせたショットチャート。

特にヒートはマレーへ積極的にダブルチーム・トラップを仕掛け、良い仕事をしてたと思います。

けどやっぱり何度でも繰り返し言います。

ナゲッツのオフェンスはカウンターアクションが豊富過ぎます。

マレーのターンオーバーの少なさ&プレイメイキングアビリティ。ヨキッチの3P精度(今日の試合で3/7。今季プレイオフ通しては34/73で46.6%)。3Pが不発ながらもマイケル・ポーターJrの高さのあるダイブカット。アーロン・ゴードンの内外オールマイティな27得点etc.

マレーへのダブルチーム・トラップはマレーのスコアを抑えるのには良い仕事をしましたけど、皮肉な事にエリック・スポールストラHCの多様な対抗策がナゲッツオフェンスの良さ・対応力の高さを引き出しているようにも感じられました。

マレーをFG5/17の15得点、ヨキッチをファウルトラブルに追い込み37分のみの出場23得点に抑えての今日の結果です。

4Q9:40でヨキッチが5ファウルでベンチへ。それでもリードを広げ勝利。
良過ぎてオフェンスばかり褒めたくなりますが、11stl7blkやらディフェンスも見所満載でした。第1Q早々にヨキッチが足首をひねるアクシデントもあり、今プレイオフ最もピンチを感じた試合だったかもしれません。それでも13点差の勝利。もう「強い」としか。

ヨキッチのプレイへの感想/実況解説で“make it look so easy”「簡単そうに見せる」というのをよく聞きます。ナゲッツオフェンス全体にも言える事だと思います。

「誰かにディフェンスが寄れば誰かが空く、空いた人間にはパスを出す、空いてる人間が打つ」

シンプルかつ有効な考え方です。

しかし「言うは易く行うは難し」です。

本試合でのアーロン・ゴードンとブルース・ブラウンは正に「行うは難し」な事を行ったヒーローです。

タフショットも決めとりました。
シンプルなオフェンス哲学を守りながら、いざとなればヨキッチもマレーも「稀代のタフショットメイカー」と化すのが尚更恐ろしい。

ベンチで見守るヨキッチが二人の活躍に大興奮している姿も非常に印象的です。

後のなくなったヒートが第5戦ナゲッツのホームでどういった対抗策を打ち出すのかは想像もつきません。正直言いまして、極めて厳しい状況と言わざる得ません。ファイナルで1勝3敗を覆したのは2016のキャバリアーズのみです。

・・・・・

・・・・・つまりジミーがレブロンになれば良いんじゃん。いけるいける。

真面目な話、ナゲッツは第2戦ホームで「NBAファイナルではあってはならない様な負け方」をしましたし、ヒートは常識破りの史上2番目第8シードNBAファイナリスト、

何よりヒートはゾンビ・ヒート。

雑だけど好き。

勝手ながら、「両チームずっと見ていたい」って思います。

今回はこの辺で。ではまた。

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