【NBA2023決定版】影響指標LEBRON各種ランキング。お馴染みなスーパースターと新星とカムバックと「リムプロテクターとPOA・ウィングディフェンダーの相互関係」と。/リラード、JJJ、ヤニス、バトラー、カワイ、エンビード、ヨキッチ、ゴベアetc.
NBA2023レギュラーシーズンの影響指標(※)を見てみましょう。
※：Impact Metrics。超ざっくり言えば、チームへの影響度を比較的重視した総合指標(All in 1 Metrics、Catch All Metrics)です。
LEBRON、RAPTOR、EPM、RAPM他沢山の種類があり、個人スタッツの他にon/offスタッツ(コートにいる時といない時のチームスタッツの差)など非常に多くの要因が考慮されます。
ボックススコア(個人スタッツ)を重視する総合指標(BPM、TPA、WS、PERなど)が持つ欠点をある程度補完できるという面で便利。
総じてアイテスト(実際に試合を見て評価する事)・他スタッツと併用するべきですが、試合を見たり細かく詳細なスタッツを多く見たり、長い時間をかけて調べるヒマがない時にも便利と言えば便利。
LEBRONの詳細詳細へのリンク、RAPTORの詳細説明へのリンク、EPMへの詳細説明へのリンク、BBRのGlossary(用語説明集)へのリンク
まずはBBall IndexのO-LEBRON(縦軸。オフェンスのみにフォーカスした影響指標)とD-LEBRON(横軸。ディフェンスのみにフォーカスした影響指標)の散布図から。1000分以上出場選手対象。※画像クリックで拡大
より見やすくするため2000分以上出場に対象を絞るとこうなります↓。
画像右上、目立つ位置にいるニコラ・ヨキッチ、ヤニス・アデトクンボ、ジョエル・エンビードの3人。
こう言っちゃなんですけど、この3人の影響指標LEBRONの優秀さについては「お馴染みのメンツ」過ぎて語る事があまりないです。いや、彼らの素晴らしさは、いくらでも語れますし語りたいですけど、似たような内容を繰り返し記事にするのは憚られますので。
彼らはここ3年のレギュラーシーズン、影響指標LEBRONで圧倒的存在感を放っています。
昨々季2021のもの。1000分以上出場対象。
昨季2022のもの。1000分以上出場対象。
ただ、ニコラ・ヨキッチ、ヤニス・アデトクンボ、ジョエル・エンビードはこの3年間同じだったわけではなく、改善や変化も伴いながら、この優秀な数値を維持してるわけですから、とんでもなく素晴らしいです。しかし本記事の主旨とは離れちゃうので、その変化についてはまた別の機会にでも。
というわけでもう一度2023の画像↓を見て、気になる選手を取り上げてみましょう。
ここ数年D-LEBRON、ディフェンスへの影響度ではルディ・ゴベアが圧倒的な存在感を放っていました。
ゴベアに限らず、ビッグマンはリムプロテクト・ディフェンシブアンカーの他にディフェンシブリバウンド・ボックスアウトで相手の2ndチャンスを阻止したり、とディフェンスにおける役割の比重が比較的大きいです(リムプロテクトの苦手なヨキッチのD-LEBRONが高い理由の一つ。ディフェンシブリバウンドの他にスティール・デフレクションが多く、相手に無駄なフリースローを与えないってのもあります。あとナゲッツのバックアップセンター不足)。
今季2023、残念ながらゴベアは落ち込んでしましましたが、代わりにジェイレン・ジャクソンJr、ニック・クラクストン、ウォーカー・ケスラー、エバン・モブリーら若いビッグマンが横軸D-LEBRONで目立つ位置に。
ブルック・ロペスのカムバックも嬉しいですね。ドレイモンド・グリーンもD-LEBRONでは「お馴染みのメンツ」です。
上で「ビッグマンのディフェンスにおける役割は大きい」旨書きましたけど、これは「POA(ポイント・オブ・アタック。オフェンスの起点)・ウィングディフェンダーは然程重要じゃあない」って意味ではないです。あえて矛盾のある書き方をしますと「ビッグマンのリムプロテクトは超重要だからこそPOA・ウィングディフェンスも超重要」になるんです。
雑に例を挙げると、「ペリメーターで簡単に抜かれる≒減速させられずにペイント内に侵入される→ビッグマンのリムプロテクト・ヘルプが間に合わない」ってなっちゃいます。
ここ数年のブレイザーズでよく見るシーンですね。ユスフ・ヌルキッチはショット・ブロッカーとして優秀ですけど、わずかに間に合わずゴール下での被FGMやファウルが増えちゃうってシーン。
しかも可哀想な事に「POA・ウィングディフェンダーがどれだけ簡単に抜かれたか」はスタッツシートには残らず、DFG%だけを見てセンター/ビッグマンが責められちゃうって事もあります。私はユスフ“ボスニアンビースト”ヌルキッチが大好きなので贔屓目な部分もありますけど。
そして、やたら脱ぎたがるボスニア・ヘルツェゴビナ応援団。
なんにせよ、結局「ディフェンスは全員の仕事」ですな。
話を戻しまして
D-LEBRONで目立つPOAディフェンダー、ウィングディフェンダーというとアレックス・カルーソ、ドリュー・ホリデー、マティス・サイブル、OG・アヌノビーら、こちらも「お馴染みのメンツ」。
PG/SG/SF登録選手を対象にした散布図。
ジミー・バトラー、カワイ・レナードはリーグ屈指の2wayプレイヤーとしてまだまだ健在な御様子。
バトラーは昨季プレイオフで獅子奮迅の活躍を見せ、カワイも昨季の怪我から復帰後徐々に調子を上げてきてますし、今季プレイオフが楽しみです。
ウルブズのジェイデン・マクダニエルズはD-LEBRONだけでなく、ディフェンダーとしての各種スタッツ/評価を大きく向上。「壁をパンチして骨折」という今季幕切れは無念極まりないと思いますが、まだ22歳。長く楽しませてもらいましょう。
最後にLEBRON、O-LEBRON、D-LEBRONをランキングで見てみましょう。1000分以上出場対象。※画像クリックで拡大
今季2023LEBRONランキング.
今季2023O-LEBRONランキング。
今季2023D-LEBRONランキング。
前述の通り、影響指標はまだ他にもありますけど、LEBRONだけで長くなりすぎたので続きは、また別記事で。
今回はこの辺で。ではまた。
