【NBA】珍しい優勝の仕方をしたチームたち。過去優勝チーム対象ワースト3P%ランキング&各レーティング一覧その他。/ウィザーズ、バックス、ナゲッツ、ドンチッチ、ヤニス、テイタム、セルティックス、マブス、ザイオン

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珍しい優勝の仕方をしたチームたち。過去優勝チーム対象ワースト3P%ランキング&各レーティング一覧その他。

The Athleticが面白い投稿をしていまして。

「過去7シーズンの優勝チームには全て元ウィザーズ選手がいます。優勝への鍵かもね」ってな投稿です。勿論本気で言ってるわけではなくて、Fun Fact(面白い豆知識)として紹介してるわけですけども。

誰しもあると思います。「優勝」や「勝敗」を何らかのデータと結び付ける事って。「○○は○○だから強い」とか「ディフェンスの良いチームが優勝する」とか、逆に「○○なチームは優勝できない」とか色々聞きます。とかく人間はシンプルなセオリーや法則性を求めるもんです。

本記事では、優勝チームの掟破りだった部分を眺めてみましょう。

昨季2023優勝ナゲッツ。

2023ナゲッツのレギュラーシーズンDefRtgはCleaning the Glass準拠で17位。ディフェンシブなチームとは呼べませんでした。

2000年以降の他優勝チームは大抵TOP10内でTOP3内が多いです。17位というのは2番目の低さです。

2000~2022NBAファイナル進出チームのOffRtg/DefRtg/pace順位一覧。

1番低いのは2001レイカーズで21位。

「ナゲッツには優秀なリムプロテクターがいない」というのは多くの方に懸念材料として挙げられていましたし、もっと言えば「ニコラ・ヨキッチ中心では優勝できない」とおっしゃる方もいました。まぁどの選手も優勝する前はこういう事を言われます。ルカ・ドンチッチとジェイソン・テイタムもきっと今どこかで言われてるでしょう。

いざプレイオフが始まると「リムプロテクトの方法には色々ある」ってのを感じさせる試合内容でした。

プレイオフでのDefRtgは5位。ショットブロックの数やリムショットへのコンテスト回数は少なめでしたが、その分速めのボックスアウトで相手のオフェンシブリバウンド・ゴール下での2ndチャンスを阻止。相手へ与えたFTも少なめ。

2023ナゲッツのレギュラーシーズンでの相手チームショットチャート。

プレイオフでの相手チームショットチャート。

レギュラーシーズンと比べプレイオフでは相手のリムショット効率と頻度、両方が減少しています。その分ショートミドルの頻度が12.7%から20.0%へ大幅増。映像が用意できなくて申し訳ないんですけど、ミドルシュートへコンテストに行ってゴール下を空けたアーロン・ゴードンにヨキッチが怒るシーンもありましたね。

「被リムFG%が高くなる代わりに余分なFTとリム近辺での2ndチャンスは与えない」、ショットブロッカーのいないナゲッツによる工夫です。

続きまして

2021優勝バックス

2021バックスは2023ナゲッツとは真逆と言えるかもしれません。

スターターの内2人がAll-D-1stに選出され、レギュラーシーズンのDefRtgは10位ほどでしたが不安視されていたのはオフェンスの方です。例によって「アウトサイドのないヤニス・アデトクンボ主体のオフェンスでは優勝できない」といった声がありました。前年まで“ウォール”(ドライブに対してのクイックなダブルチームやヘルプ)に苦戦していたので尚更です。

ただ、ヤニスこそ3Pが不得手だったもののバックス全体では3P38.9%でリーグ5位。数はそこまで多くありませんでしたが、ヤニスにスペースを与えるのには十分すぎる数字。

2021バックスのレギュラーシーズンでのショットチャート。

トップオブザキー以外にスキのないショットチャート。ディフェンスではドリュー・ホリデー⇒ヤニス&ブルック・ロペスのホットラインもあって戦績よりも頼もしく感じました。

結果優勝したんですから、さぞバックスオフェンスはプレイオフで猛威を振るったと思うでしょう。

で、こちらを見て頂きたい↓。

2021バックスのプレイオフでのショットチャート。

いやアウトサイド冷えっ冷え。

どんくらい冷えっ冷えだったかと言うと3P%は32.1%。2000年以降の優勝チームでワースト2位の低さ。2004ピストンズの次に低かった。

2000以降優勝チーム対象3P%ワーストランキング。以下全て2024年5月時点。

ただ3P%が低かったんじゃなくて、1試合平均で35本も打っておいての32.1%。2010年代ウォリアーズよりも多く打っておいての32.1%・・・・・・・

・・・・・・・・・・・

それがどうした、そこのけそこのけヤニスが通る!

優勝を決めたNBAファイナル第6戦でもバックスはやっぱり3P6/27(22.2%)。でもそんなの関係なし。ヤニスisヤニス。

NBAファイナルでの1試合最多得点ランキング。

ヤニスのプレイオフキャリアFT%は61.8%。その不得手なはずのFTが17/19。大舞台で自らの前例を破ってみせました。

優勝するチームとその大黒柱ってのはどいつもこいつも掟破りです。

以上。

基本的に贔屓のチーム以外の優勝は悔しいもんですけど、ちょっと時間をおいて違った視点で見てみると勇気づけられる事も多いです。

欠点はどのチームにも必ずあって、どこかで必ず「優勝は無理」と言われます。私も贔屓だろうが超強豪だろうが、どのチームに対してもそう思う事があります。

その欠点と呼べる部分をどうにかする工夫や奮闘、前例を覆すような解決策は大きな見所です。

マーベリックスとセルティックスにも期待大です。

SLAM別冊の表紙。ドンチッチがあまり見た事のない表情してて好き。
撮影風景動画へのリンク

今回はこの辺で。ではまた。

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