「現代vs過去」の構図と各年代ごとの3P成功数ランキング他色々。
とある偉人は言いました。
歳とってやっちゃいけない事は「説教」「昔話」「自慢話」。この3つ。俺はこの3つを無くしてるから、エロ話しかできない(笑)
–高田純次 2015年放送『情熱大陸』より-
至言。
さて、先日アンソニー・エドワーズの発言が話題となりました。
んで、各方面から反応がありました。
よくある「現代VS過去」の構図です。古くからあって、今後も沢山あるでしょう。各々思うところはあるでしょうが、これをキッカケに議論・コミュニティが活発になれば嬉しい限りです。
ただ、ディスリスペクトが行き過ぎると「若者」と「年寄り」の間で分断というか拒絶反応みたいなモノが生まれてしまいます。それはお互いにとって「勿体ない」とも思うわけです。
私は思いっきり「年寄り」側の年齢でして、NBA観戦歴もそこそこ長いですから、当ブログで昔話したい衝動によく駆られます。しかし、今を生きる方にとって昔話は退屈になりがちなので気をつけております。
というわけで、本記事ではキッカケを与えてくれたアントに感謝しつつ、1980年代に少しフォーカスしてみましょう。ちょっとしたガス抜きです。
とりあえず1980年代での通算3P成功数ランキング。3P%他併記。
NBAに3Pが導入されたのは1980シーズン、ちょうどラリー・バードのルーキーシーズンです。ABAなどで既に導入されていましたが、練習法や活用法はまだ確立されておらず、バードも「練習した事なんてなかった」と述べていました。
にもかかわらず、バードとセルティックスは3Pをよく打ちました。そしてよく勝ちました。
1980年代、チーム3P成功数ランキング。
セルティックスはバードとダニ―・エインジ(現ジャズCEO)を主に3Pを多投していました。ダニー・エインジはバードに「35%以上あるならもっと3Pを打った方が良い」とアドバイスするくらいでした。
バードは3Pの中でもトップからやコーナー3を好みました。
現代においては当たり前とされる効率の良いプレイを率先していたのが当時のセルティックス(とトランジッションを好んだレイカーズ)です。バードやエインジの他にケビン・マクヘイル、クリス・フォード、リック・カーライルと1980年代のセルティックスは後のHCやフロントを多く生みました。
1980年代の功績というと、バードvsマジックがよく取り沙汰されます。ただ、バード自身は「僕とマジックとデビッド・スターン(当時コミッショナー)以外の功績も大きかった」として多くの選手の名を上げ、「僕たちはビル・ラッセル、チェンバレン、ジェリー・ウェストの時代を再興させたんだ」とも述べて過去の選手へのリスペクトも示しつつ、2019年の生涯功労賞授賞式では
ヨボヨボの元NBA選手たちが「現代の選手は俺たちの時代じゃ活躍しない」みたいなことを言う。
馬鹿げてる。
ヤツらはレブロンがプレイした18年間、ジェームズ・ハーデン、クレイ・トンプソンの1クォーター37得点、私のように30分で60得点しているのを見ちゃいないんだ。
(中略)
現在の選手の活躍を、私はこれ以上なく誇りに思う。
と痛快に言ってのけています。リンク
話が長くなるのも年寄りの特徴ですのでここいらにしますが、兎に角私はラリー・バードを敬愛していますし、アントのような不敵な若者も頼もしく思っております。
今回はこの辺で。ではまた。
おまけ。
1990年代での通算3P成功数ランキング。
2000年代での通算3P成功数ランキング。
2010年代での通算3P成功数ランキング。
2020年代での通算3P成功数ランキング。2024年8月時点。
If I have seen further it is by standing on yᵉ sholders of Giants.
私がかなたを見渡せたのだとしたら、それは巨人の肩の上に立っていたからです。
ーアイザック・ニュートン
人に歴史あり。