2024シーズンはセルティックスが優勝。名門故の高いハードル・重いプレッシャーに負けない“真のスーパースター”たちが勝ち取った栄誉。おめでとうセルティックス、ありがとうマブス。
本日2023/6/18の試合結果。
2024NBAのチャンピオンはボストン・セルティックス。
数年前から最後の一歩だけが足りなかった印象がありますので、“遂に”という感じがします。特に2022レギュラーシーズン後半からは圧倒的に見えましたので「イーストの他チームは今後長い間大変そう」と思いました。
しかし大変だったのは他ならぬセルティックス自身でした。(突然のHC交代劇や大アップセット等々)
そんな苦労を経て、ジェイソン・テイタムは現NBAで「最も成熟したスーパースターの一人」と言えるでしょう。超名門チームの若きリーダーとして試合を休まず、入れ替わりも激しいチームで不和やトラブルを生む事もなく良きチームメイトであり続けての優勝。
NBAコミュニティでは主に平均スタッツが重んじられ、選手のトータルスタッツや可用性への評価・称賛は控え目です。私にとっては極めて重要な評価基準の一つで、テイタムはそこ含め現NBA最高のスーパースターの一人です。テイタムと同じ事が出来たスター選手はNBA史上でも稀です。
2018以降プレイオフ含めた総出場時間ランキング。総得点/TS%/±他併記。以下全て2024/6/18時点。(今日の試合は未反映)
デビュー以降7年間プレイオフ出場を逃した事がなく、1シーズンで10試合以上欠場した事もありません。
テイタムのレギュラーシーズンスタッツ一覧。
テイタムのプレイオフスタッツ一覧。
そしてそのテイタムの1年前からセルティックスに在籍したジェイレン・ブラウン。
史上最高額の契約を結んだ事で期待とハードルも最高峰になりましたが、これ以上ない形で応えました。NBAにおいてスタープレイヤーの共存は思いの外難しく、外野の声も厳しくなりますが、テイタムと同じく良きチームメイトであり続けました。
チームメイトであるにもかかわらず、恐らくは今後も「テイタムとブラウンどっちが良いか論争」が止む事はないでしょう。比較・順位付けは多くのファン・メディアにとって興味の対象です、勝負事・競争してるんですから、ある意味当然の事です。
しかしチームスポーツの選手にとっては不協和音の原因にもなりかねません。移籍に繋がったり、プレイスタイルが悪い方へ向かう事も珍しくありません。それがチーム全体の崩壊へと繋がってしまう事もあります。
ブラウンとテイタム以外にもタレント豊富なセルティックスがそうならなかったのはチームカルチャーの賜物とも言えるでしょう。チーム最古参のブラウンによる部分も決して小さくないでしょう。
トレードやFAで加入した選手や若手たちが分け隔てなく楽しそうにしている事からも窺えます。
優勝したチームには必ず語りつくせないほどの良さがあります。普段当ブログでは主にスタッツ・指標など客観的データでもってソレを少しでも読み解こうとしておりますが、毎年NBAファイナルを観た後は「書くだけ野暮だな」とも思ってしまいます。
おめでとう、セルティックス。
マーベリックス、全てのNBA関係者、NBAメディア、NBAファン、NBAコミュニティの皆々様もひとまずお疲れ様でした。
今シーズンはこの辺で。ではまた。