【NBA】3P最強チームランキングとカッティング最強チームランキングを見て考える、オンボール&オフボールスキル両立の難しさと希少性。
カッティングは良いパサー、特にリードパス(動いているレシーバーの行き先に出されるパス)の上手いパサーがいなければ無駄になる事・スタミナを浪費するだけになる事も多いです。適切なタイミング・位置・連携で行わないと逆効果になってしまいます。
よくあるケースですと、良かれと思ってダイブカットをした結果ボールハンドラーのドライブ&キックが空振ってしまいアウトオブバウンズになってしまったりします。
今季2024セルティックスはカッティングでの得点頻度が低いチームですが、余計なカッティングをさせず3Pライン外に待機させることで高い3P頻度・オフェンス効率を記録しています。
今季2024、カッティング頻度ランキング。低い順。以下全て2024/2/10時点。
今季2024、3P頻度ランキング。
今季2024、OffRtgランキング。
対照的に、史上屈指のリードパサー(ニコラ・ヨキッチ)のいるナゲッツ。
ナゲッツのオフボールプレイヤーはリムに向かって走る事が非常に多いです。最早対戦相手も観客も皆よーく知ってますが、それでもヨキッチはパスを通します。
今季2024、3P頻度ランキング。低い順。
今季2024、カッティング頻度ランキング。
優れたリードパサー(ヨキッチ)のいる際、カッティングの多いナゲッツオフェンスは非常に強力になりますが、いなくなると途端に“決めての欠けたオフェンス”となってしまいます。
2020以降ヨキッチのオンコート&オン/オフRtg。DiffがNetRtg、右端Pts/PossがOffRtgを表しています。
攻守兼ね備えた選手を「2wayプレイヤー」とよく呼びます。希少かつ貴重な存在です。それと同様にオンボールとオフボールスキル両方を高いレベルで兼ね備えた「2wayプレイヤー」というのもまた希少かつ貴重です。
スクリーナー、オフェンシブリバウンダーとしても優秀なヨキッチ。尋常ならざるオフボールでの運動量でディフェンスにズレを多く生み出すステフィン・カリー。彼らは「オフェンスにおける2wayプレイヤー」と呼べなくもないでしょう。
カッティングを始めとした多くのオフボールムーブメントは豊富なスタミナや練度の高い連携が求められ、無駄になってしまう事もあるアクションです。比較的数値化が難しく、人々からの称賛も少なめです。
僅かばかりではありますが、本記事をその称賛代わりと致しまして
今回はこの辺で。ではまた。
余談。
本記事を書くキッカケは、この間オーランド・マジックの試合を観ていて「つくつぐフランツ・バグナーはカッティングうめぇな」と思ったからなんですけど、脱線し過ぎて肝心要のフランツ・バグナーについての記述がゼロになってしまいました。
なんとなくゴメンよ、フランツ・バグナー。
・・・・お兄ちゃんも。
普段涼し気なフランツがたまに見せる「あ、やっぱりモー・バグナーの弟だわ」って表情好き。