NBA’22オフで締結された高額契約ランキング&詳細(Spotrac参照)。ジョーダン・プールの契約に隠された覚悟。

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NBA’22オフで締結された高額契約ランキング&詳細(Spotrac参照)。ジョーダン・プールの契約に隠された覚悟。

開幕まであとちょっと。今オフも長く感じました。

そのオフで最大のニュースと言えば契約・トレード関連。(パンチとかもありましたけど)
今回の記事では、2022年オフシーズンに結ばれた高額契約一覧を眺めてみて、新しい注目ポイントを見つけられたら、と思っております。

以下、今オフに結ばれた総額100Mドル(1億ドル、2022/10/17のレートで148億6800万円)以上の契約一覧。単年計算での高額順。参照元:Spotrac。金額はインセンティブ/条件付き報酬を含めた最大額。小数点四捨五入。抜けがあったらごめんなさい。

デイミアン・リラード、2年122M。’26からの2年延長契約。2年目はPO(プレイヤーオプション)

カール・アンソニー・タウンズ、4年224M。最終年PO。10%のトレードキッカー(トレードされた場合、サラリーが%分上乗せされる)

デビン・ブッカー、4年224M。10%のトレードキッカー。

ニコラ・ヨキッチ、5年272M。最終年PO。

ブラッドリー・ビール、5年251M。最終年PO。トレード拒否権。15%のトレードキッカー。

ジャ・モラント、5年231M。ALL-NBA入りで満額、なければ194M。15%のトレードキッカー。

ダリアス・ガーランド、5年231M。ALL-NBA入りで満額、なければ194M。

ザイオン・ウィリアムソン、5年231M。ALL-NBA入りで満額、なければ194M。295ポンド未満である必要あり。

ザック・ラビーン、5年215M。最終年PO。15%のトレードキッカー。

ジョーダン・プール、4年140M。内17Mがインセンティブ※詳細は記事下部。

ディアンドレ・エイトン、4年133M。

タイラー・ヒーロー、4年130M。ULTBE(達成が難しいインセンティブ)含めなければ120M。

RJ・バレット、4年120M。ULTBE含まなければ107M。

アンドリュー・ウィギンズ、4年109M。最終年PO。

ジェイレン・ブランソン、4年104M。最終年PO。10%のトレードキッカー。

アンファニー・サイモンズ、4年100M。

とりあえず以上です。ちなみにレブロンは2年97M最終年POでギリギリ含まれず。単年計算ですと今オフ中6番目の高額契約。

・・・・・・・・

みんなおかねもちになれてよかったね

・・・・・・で話が済めば良いのですが、高給にはそれだけの責任が伴います。プロスポーツ選手であれば、ファンからの期待を背負う事にもなり、その期待に応えられなければ辛辣な言葉を浴びる事も増えます。

そこには相当な“覚悟”も必要になってくるでしょう。

んで、覚悟の一部というかジョーダン・プールのインセンティブ(条件付き報酬、条件を達成するともらえる)が面白いというか、兎に角興味深いので紹介。

プールのインセンティブは4年で17M。1年毎に4.25M設定されていて、その内訳は

レギュラーシーズン65試合出場かつウォリアーズが52勝で0.25M

レギュラーシーズン65試合出場かつプレイオフ進出で0.25M

レギュラーシーズン65試合出場かつプレイオフ2回戦進出で0.25M

レギュラーシーズン65試合出場かつカンファレンスファイナル進出で0.25M


レギュラーシーズン65試合出場かつNBAファイナル進出で0.25M

上記5つ計1.25MはLTBE(※)です。前年覇者ですからね。

※: “Likely To Be Earned”の略。 「達成がしやすい」とリーグから見なされているインセンティブでサラリーキャップへ計上されます。達成されなきゃ除外されます。逆はULTBE。“Unlikely To Be Earned”。

興味深いのは次の4つ。

プールがMVPを受賞した場合、1M

プールがディフェンシブプレイヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞した場合、1M

プールがAll-NBA(1st,2nd,3rdいずれでも)を受賞した場合、0.5M

プールがAll-Defensive(1st,2ndいずれでも)を受賞した場合、0.5M

以上で計4.25M。こちらはULTBE。プールは素晴らしい選手ですけど、MVPやDPOY候補と予想されてるのは見た事がありません。

けど本人にとっては、そんな事関係ない。プールからすれば「モチベーション向上の為/自分が上手くなる為なら何でも使ってやる」って心境なのかもしれません。

スティーブ・カーHCも、プールを攻守備えた選手として期待し、多くの出場時間を与えることを示しています。

似たようなインセンティブを持つ選手は他にもいます。(マイケル・ポーターJrとか)

過去にはスペンサー・ディンウィディーの「優勝でたった1ドルのボーナス」とか色々あって面白いです。

誰が期待以上の活躍をして、誰が期待外れになり、誰がインセンティブを達成し、誰がしないのか。

これも1つの楽しみ方になるかもしれません。

今回はこの辺で。ではまた。

5年272Mの契約にサインする時のヨキッチが、「おじいちゃんに宿題を見てもらってる背の大きな小学生」みたいで好き。

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