【NBA2023プレイオフ】トレイ・ヤングとホークスの奮闘が引き出したセルティックスの改善。/クラッチスタッツランキング。/テイタム、ポポビッチ、パット・ライリー、マイアミ・ヒートetc.
本日2023/4/28ボストンセルティックスがアトランタ・ホークスに勝利。4-2でセルティックスがカンファレンスセミファイナルに進出、シクサーズと対戦する事となりました。
私事で恐縮ですが、プレイオフ中は当ブログ記事を書く時間は少なくして試合観戦やその余韻に浸る時間を増やそうと思い、事前に記事を書き溜めておいたんですけど・・・・・・・・こうもアツい試合をされると、関係ない記事を上げるのに抵抗感が出てしまって、結局は毎日新しく記事を書いております。
で、件のセルティックス対ホークス第6戦。最終スコアは128-120の8点差、4勝2敗でセルティックスが次シリーズ進出。結果だけ見ると第2シードと第7シード対戦の下馬評を大きく覆したモノではないように見えますが、その内容は非常に見応えのあるモノでした。
前試合と今日2023/4/28の試合はホークスにとっては負ければ終わりの「エリミネーションゲーム」。前試合では“アイス”トレイのディープ3ゲームウィナーが生まれ、今日の試合は15回も同点となり、22回リードが入れ替わり、第1Q以降は2桁リードの生まれなかった互いに譲らぬ大熱戦。
セルティックスにとって鬼門・懸念点とも言える残り5分113-113で同点のクラッチシチュエーションでジェイレン・ブラウン、アル・ホーフォード、マーカス・スマート、ジェイソン・テイタムの4人が3Pを決める怒涛の展開。テイタムのプットバックやJBのブロックも素晴らしかったです。
それでも引き下がらないホークスを相手に最後の最後、残り19秒。
ホークスのインバウンズプレイへのセルティックスのボールディナイはまさに“セルティックスのディフェンス”って感じでしたね。相手スクリーンに対してスイッチが非常にスムーズで、ホークスはパスを出せず3度もやり直した末、Badpassによるターンオーバーを強いられました。お見事。
「セルティックスにとってクラッチシチュエーションは鬼門・懸念点」と書きましたが、この懸念点・第4Qでの危うさは昨季2022から引き続いての懸念点です。
今季2023レギュラーシーズンのクラッチスタッツ(残り5分5点差以内の状況があった試合での、その5分間のスタッツ)で言いますと、セルティックスは勝率は良いんですけど兎に角シュートが入らなくなります。FG%47.5%(リーグ14位)→41.9%(23位)、3P%は37.7%(6位)→31.9%(16位)にまで落ち込みます。
ついでにクラッチでの勝率ランキング。
勝率。
NetRtgランキング。
セルティックスの勝負所での懸念点はクラッチスタッツや4Qスタッツで言うより、試合を見てもらった方がずっとわかりやすいですかね。「シュートが入らなくなる」以上に疑問を感じるデシジョンメイキング(ショットセレクション含む意思決定)が多く、ターンオーバーが増え、昨季プレイオフでも対バックスシリーズ第5戦
対ヒート第7戦
対ウォリアーズ第4戦。
対ウォリアーズ第5戦
今季プレイオフ対ホークス第5戦
と第4Qや最終盤に自滅したようにも見える敗戦が目立ちました。(相手が素晴らしかったって事は前提として)
今日の試合は、その懸念点を少し払拭できた試合だと思います。「3Pがたまたま入った」のではなく良い形で打てていましたしね。ジェイレン・ブラウンのはタフでしたけど。
そして、良くも悪くもそれを引き出したのはホークスの奮闘です。
レギュラーシーズンでは苦戦も目立ったトレイ・ヤングは尻上がりに調子を上げ、ビッグプレイも多く見られました。
今日の第6戦では後半FG1/13、ディフェンスでも足が動けていないシーンは目につきましたが、トレイはレギュラーシーズン総出場時間チーム2位(リーグ19位)、総得点数チーム1位(リーグ9位)、総アシスト数チーム1位(リーグ1位、2年連続)と大いに働いてきた選手ですから、力尽きた事を責められはしません。普段確率の高いフローターがリムに嫌われても積極的で在り続けた姿はやっぱりコンペティターでした。後半のディアンドレ・ハンター、ジョン・コリンズ、デジャンテ・マレーの奮起にも繋がったと思います。
兎に角良い試合・良いシリーズでした。
セルティックスおめでとう。
ホークスはお疲れ様。シーズン途中に就任したクイン・スナイダーHCの手腕発揮は来季が本番って事で楽しみにしております。
今回はこの辺で。ではまた。
余談。
イメ・ウドカ元セルティックスHCのロケッツHC就任が決まりましたけど、他にも去就の気になるコーチがちらほらと。
負けたことよりむしろタイムアウトを使わなかった事の方が批判の的となっているかもしれないバックスHCマイク・ブーデンホルツァー。
そのバックスの後任含め、多くのチーム・ファンから興味を持たれている前ラプターズHCニック・ナース。
グレッグ・ポポビッチの元で8年ACを務め、昨季WNBAでの古巣ラスベガス・エーシズを優勝へと導いたベッキー・ハモン。
等々。
現在プレイオフで勝ち残っているチームのHCも負け方によって、いくらでもHC交代の可能性はありますからプレイオフ終了後も話題には事欠きませんね。
昨季の試合を観返してて思いましたけど、昨季セルティックスのコーチ陣はイメ・ウドカ(来季ロケッツHC)、ジョー・マズーラ(現セルティックスHC)、ウィル・ハーディ―(現ユタ・ジャズHC)、デイモン・スタウダマイアー(来季ジョージアテック大学HC)と何だか豪華?なメンツでしたね。
デイモン“マイティ・マウス”スタウダマイアーもいつかNBAのHCとして帰ってきてくれるんでしょうか。楽しみです。
最後に、何度でも載せたいコーチングツリー画像。
ディーン・スミスさんは故人なので仕方ありませんが、パット・ライリーやブラッド・スティーブンスはもう一度HCとして見たいなぁーって思います。パット・ライリーは高齢ですけど、まだこんなに元気ですし↓。