【NBA】プレイオフでの成功を占う有力な判断材料?歴代優勝チームのRS勝率ベスト&ワーストランキング。2000年以降ファイナル進出チームの各レーティング一覧。今季2024各種ディフェンス関連スタッツランキング他。/バックス、ウォリアーズ、ナゲッツ、レイカーズ

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【NBA】プレイオフでの成功を占う有力な判断材料?歴代優勝チームのRS勝率ベスト&ワーストランキング。2000年以降ファイナル進出チームの各レーティング一覧。今季2024各種ディフェンス関連スタッツランキング他。

唐突にクイズです。

65-17、60-22、56-17、52-20、64-18、58-24

この数字群は何でしょう?

・・・・・・
・・・・・・・・正解はここ6年間のレギュラーシーズン首位チームの戦績です。

2018レギュラーシーズンのリーグ首位はロケッツで65勝17敗、2019バックスは60勝22敗、2020バックスは56勝17敗、2021ジャズは52勝20敗、2022サンズは64勝18敗、2023バックスは58勝24敗でした。

そして上記チームにはリーグ首位だった以外にも共通点があります。

彼らは皆レギュラーシーズンで圧倒的な戦績を収めながら優勝出来ませんでした。もっと言うと、NBAファイナルに進出する事すら叶いませんでした。

65勝17敗だった2018ロケッツはカンファレンスファイナルで敗退。優勝したのは58勝24敗だったウォリアーズ。

60勝22敗だった2019バックスはカンファレンスファイナルで敗退。優勝したのは58勝24敗だったラプターズ。

56勝17敗だった2020バックスはカンファレンスセミファイナルで敗退。優勝したのは52勝19敗だったレイカーズ。

52勝20敗だった2021ジャズはカンファレンスセミファイナルで敗退。優勝したのは46勝26敗だったバックス。

64勝18敗だった2022サンズはカンファレンスセミファイナルで敗退。優勝したのは53勝29敗だったウォリアーズ。

58勝24敗だった2023バックスは1st Roundで敗退。優勝したのは53勝29敗だったナゲッツ。

ここ3シーズンの優勝チームのレギュラーシーズン戦績は勝率.650以下で、レギュラーシーズン首位だったチームとは大きな差があります。歴代優勝チームの中でも低い方です。

2018~2023優勝チームのレギュラーシーズン成績。OffRtg/DefRtg他併記。

2018~2023レギュラーシーズン首位チームのレギュラーシーズン成績。

1975年以降歴代優勝チームのレギュラーシーズン勝率ワーストランキング。以下全て2024/2/24時点。

ここ3年の優勝チームはワースト7位から9位にいます。

歴代優勝チームのレギュラーシーズン勝率ベストランキング。

リーグ首位だったチームが優勝したのは2017年のウォリアーズまで遡ります。

私が本記事で言いたいのは「レギュラーシーズンは大事じゃない」みたいな事ではございません。

強いて言うなら「プレイオフを占うにはより多角的な観点が必要になってきた」って事が言いたいんです。

私含むファンは予想屋やってるわけではないので、好きに占いプレイオフを楽しみにするのが一番です。ただ、出来るだけ公平に各チームの能力を推し量りプレイオフでどうなるかを予想しようとすると、その過程で興味深いデータが見つかる事も多いです。結果的に贔屓のチームへの期待感に繋がる事も多いです。「プレイオフに向けての好材料」ってのは全てのチームに必ずあります、多くの観点を持っているとそれが見つけやすくなります。

問題は「その好材料・観点が何なのか?」なわけですけども、それは各々の自由自在です。

2002年以降優勝チームの多くはレギュラーシーズンのDefRtgが優秀だった事で、レギュラーシーズンDefRtgを有力な判断材料とする方も多いです。「多かった」と言うべきかもしれません。

2000~2022優勝チーム・ファイナル進出チームのレギュラーシーズンOffRtg/DefRtg/Paceのリーグ順位一覧。

大体の優勝チームのDefRtgは一桁順位。2002以降は悪くとも11位でした。

ところが、昨季2023優勝のナゲッツのレギュラーシーズンDefRtg順位は15位でした。

2023レギュラーシーズンDefRgワーストランキング。

ガベージタイムでの数字を省いたCleaning The Glass準拠でのDefRtgでは17位と更に低かったです。

このデータを持って「最早ディフェンスは重要な判断材料とはならない」とする方もいらっしゃるかもしれません。

私見を述べさせてもらいますと、ディフェンスはいつだって重要な判断材料です。ただし、ディフェンスとはレギュラーシーズンDefRtgだけではとても推し量れないほど複雑です。

言うまでもなくディフェンスは勝つため・優勝のために超重要です。だからこそレギュラーシーズンDefRtgだけではとても計りきれません。

強豪ひしめくプレイオフではインテンシティが上がり、スカウティング・対策も顕著になります。

2023ナゲッツのプレイオフDefRtgは4位でした。

レギュラーシーズンで15位だったナゲッツのDefRtgがプレイオフでここまで向上したのには、“前フリ”と言いますか“ヒント”がありまして、

2023レギュラーシーズンのナゲッツのクラッチDefRtgは3位でした。(残り5分5点差以内だった状況でのDefRtg)

長いシーズンを戦い抜くために温存や成長を優先する事もあるレギュラーシーズンと言えど、競った試合の最終盤となれば大抵のチームはプレイオフさながらにギアを上げるでしょう。そういった意味で各チームのクラッチスタッツはプレイオフへの有力な判断材料となり得る・・・・かもしれません。

もう一つ。

Cleaning The Glass準拠でレギュラーシーズン17位だったナゲッツのDefRtgですが、ヨキッチを含んだラインナップでのDefRtgは78パーセンタイルで112.2と優秀な数値でした。

プレイオフではスターター、特に中心選手の出場時間が増えます。そういった意味でスターターラインナップスタッツや中心選手のオンコートスタッツはプレイオフへの有力な判断材料となり得る・・・・かもしれません。

上記以外にもDefRtg一つとっても色々と種類があります。DefRtg以外のディフェンススタッツは言わずもがなです。

近年はリムプロテクトの重要性(RimDFG%など)がよく取り沙汰されますが、ディフェンシブリバウンドの重要性、余計なファウルをしない・相手にFTを与えない事の重要性等々、ディフェンススタッツは書き始めたらキリがないほどあります。

今季2024、DFG%(対戦相手のリムでのFG%)ランキング。

今季2024、各チームDREB CHANCE%(ディフェンシブリバウンドを得られる機会の内、実際に取れた割合)ランキング。他ディフェンシブリバウンド関連スタッツ併記。

今季2024、選手のコンテステッドディフェンシブリバウンド数(相手選手が近くにいる状況でとったディフェンシブリバウンド数)ランキング。

上記ランキングに所謂“リバウンディングガード”の名前はありません。“リバウンディングガード”のリバウンドはトランジッションをスムーズにするためボックスアウトをした選手から譲ってもらったリバウンドも多く、例えRPGが多くともビッグマンよりも優れたリバウンダーとは限りません。ただ、「RPGだけがリバウンド能力の判断材料ではない」という事であって、「“リバウンディングガード”のリバウンドはスタッツパディング」という事では決してありません。

今季2024、各チームOPP FTA RATE(対戦相手のFGAに対するFTA割合)ランキング。

ケースバイケースですけども基本的にFTは得点期待値が非常に高いシュートなので、相手のFTA RATEが高い事は歓迎すべき事ではないです。

なにはともあれ

ディフェンスにせよリムプロテクトにせよ、他勝因敗因はいつだって複合的なものです。

例えDFG%(相手のリムFG%)が高くとも、それがショットコンテストに行く事よりもボックスアウト・ディフェンスリバウンド確保を優先し相手にFTを与えるリスクを軽減しようとした結果で、総合的に見れば優れたディフェンスとなる事だって沢山あります。

今まで「優勝の条件」とされてきた事が覆された事も数多くあります。と言うか、NBAはその繰り返しです。2021優勝前のバックスとヤニスには「やはりアウトサイドのない選手が中心選手では今のNBAでは優勝できない」云々とか、逆に2015優勝前のウォリアーズ(とロケッツ)には「アウトサイド主体のチームは優勝できない」云々といった声がありました。

今季で言えば、現在レギュラーシーズンでウェスト1位2位のウルブズとOKCはプレイオフ経験の少なさから、戦績に対し期待度は低めです。

2024/2/23時点、各ベッティングサイトの優勝オッズ一覧。

2024/2/23時点戦績。

今季ウルブズとOKCの“掟破り”も楽しみにしつつ

今回はこの辺で。ではまた。

余談。

私は事前に頭の中で大まかなプロットを描いて記事を書き始める事もあれば、完全に見切り発車で記事を書き始める事もありまして、本記事は思いっきり後者です。そういう記事は大抵読み辛く要点もボケます。

んで、そういう記事を書いた後に限って「こっちについての記事を書きゃよかった・・・」って事があったりするんです。

ハーブ・ジョーンズ良いですよね。コート上での佇まいがもうタマらんです。

ルーキーの頃からただならぬ貫禄。
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