NBA’23ディフェンス影響度とマッチアップ難易度ランキング。/リムプロテクターとウィングストッパーの影響度はどう違うのか。

目次

NBA’23ディフェンス影響度とマッチアップ難易度ランキング。/リムプロテクターとウィングストッパーの影響度はどう違うのか。

NBA University、BBall Indexから。

今季2023/1/17時点でのD-LEBRONとMatchup Difficulty(※)をグラフ化したもの。

※:データサイトBBall Indexが考案した指標。
D-LEBRONはディフェンスにおける影響度を表した指標で、ボックススコアの他にon/offスタッツなども考慮されています。
Matchup Difficultyはその名の通りマッチアップ時の難易度を表した指標で、マッチアップ相手の攻撃的影響度等も考慮して算出されています。

詳しい説明はこちら

「高い位置にいるほどディフェンスにおける影響度が高く、右に位置するほどマッチアップ難易度が高い」といった画像です。あくまでBBall Indexが考案した指標上で。

ジュルー・ホリデーが一番右に位置し、ジェイレン・ジャクソンJrが一番高い位置にいます。他選手の位置を見ても、私のアイテストとかけ離れた結果ではありません。

上記画像は対象選手が多すぎて少し見辛いので、800分以上出場選手に対象を絞って見てみましょう。2023/1/18時点。

ジェイレン・ジャクソンJrは出場時間が704分なのでギリギリ足りず。TRIP J名義でアルバム出してるので皆聴きましょう。

「優秀なディフェンシブビッグ」や「リムプロテクター」はD-LEBRONにおいて高い数値を残していますが、Matchup Difficultyではそこまで高い数値を残していません。

逆に「優秀なPOAディフェンダー」「ペリメーターディフェンダー」「ウィングストッパー」はMatchup Difficultyで高い数値を残し、D-LEBRONはそこそこ。

上記の傾向は非常に興味深いです。

試合を観ていると、優秀なリムプロテクターがエリートハンドラーやウィングにペリメーターで翻弄される姿を目にします。特にルカ・ドンチッチはビッグマンを相手にするのが大好きな印象です。
ドンチッチでなくとも、味方ビッグマンをピックに呼んでディフェンスをスイッチさせて、相手ディフェンシブビッグマンを外に連れ出し、スピードのミスマッチを作るのは一石二鳥で非常に有効な戦術でしょう。
そういった事が多くなった結果、ビッグマンのMatchup Difficultyが低くなる傾向が生まれたのかな、と思います。
それでもD-LEBRONが高くなるのは、ディフェンシブリバウンドによる貢献や、外へ釣り出される事があってもヘルプディフェンス/リムプロテクトをする頻度はガード/ウィングよりもずっと多いでしょうから、そこらへんが要因でしょうかね。

ジュルー・ホリデーら優秀なPOAディフェンダー/ウィングストッパーのD-LEBRONがそこまで高くないのは、相手ハンドラーからすればわざわざ難易度の高いディフェンダーを相手には選ばず、ディフェンスの穴を狙うでしょうし、それこそビッグマンを選んでミスマッチを作るでしょうから、ディフェンシブビッグマンほどの大きな影響は生みづらいって事ですかね。

近年は「スクリーンに対して簡単にスイッチしない/適切な対処をする技術」「スクリーンナビゲーション」がより重要になってきている印象です。

「より効率的に」「リード&リアクト」という考え方が日に日に浸透していって、オフェンスは「相手の弱点を突きたい」「ミスマッチを作りたい」わけですから、当然ディフェンスにはそれを阻止する能力が求められます。
ミスマッチを生まないための粘り強いファイトオーバーや、スクリーナーのディフェンスが上手くヘッジでリカバリーの時間を稼いだり、と「1on1ディフェンスの技術」と同時に「2メンゲームに対するディフェンスや連携の技術」が多く求められてるように感じます。

今季は非常に“オフェンス優勢”でリーグ平均OffRtgが大差の史上1位(BBR準拠、’74以降のみ記載)。2023/1/18時点。※画像クリックで拡大

ハイスコアリングゲームも多いです。上記は今月40得点超えをした選手たち。

この高効率なオフェンスに各選手・各チームがどう抗うのか、今後も要注目であります。

・・・・・・・

・・・・・・・・ビッグマンがステップバック3でゲームウィナー決めて、FG90%以上でトリプルダブルするし、ビッグマンがプルアップミドルとフリースロー決めまくって、下手に抵抗しようものならポスタライズされるし・・・・・・私なら諦めるかな。

今回はこの辺で。ではまた。

おまけ。

D-LEBRONとMatchup Difficultyの800分以上出場PF/C登録選手のみの画像。2023/1/18時点。

ジャレット・アレンとアンソニー・デイビスがバランス良い感じ。
ニック・クラクストン、エバン・モーブリー、ウォーカー・ケスラーの若き三銃士もインパクト◎。出場時間がまだ704分しかないので載っていませんがジェイレン・ジャクソンJrも◎。

こちら↓はPG/SG/SF対象。

相変わらずアレックス・カルーソが素晴らしいです。
ジェボン・カーターも良い位置。バックスは他にもジュルー・ホリデー、ブルック・ロペス、ヤニス・アデトクンボと揃えてるんですから、そりゃあカッチカチですな。

今季’23D-LEBRONとMatchup DifficultyのTOP10ランキング。2023/1/18時点。※画像クリックで拡大

意外な名前があったりなかったり。まだシーズン半ばなので、ここから大きな変動もあるでしょう。要注目。

  • URLをコピーしました!
目次