【NBA】2024NBAピック&ロールボールハンドラーランキングとロールマンランキングと2024NBファイナルから考える色々。/セルティックス、マブス、ペイサーズ、ナゲッツ、テイタム、ドンチッチ、ポルジンギス、エンビード、ヤニス、トレイ・ヤング、ヨキッチ

目次

2024NBAピック&ロールボールハンドラーランキングとロールマンランキングと2024NBファイナルから考える色々。

2024NBAファイナルを見返してまして気になった事をスタッツ&ランキングに絡めていくつか。

まずはセルティックスのピック&ロールディフェンスを始めとした「規律の良さ」。

アメリカのバスケ解説では“discipline”という単語が頻繁に用いられます。ここでは「規律」と訳していますが、もう少し噛み砕いて言うと「統制のとれたオフェンスやディフェンス」を指して用いられます。打っていいシュートやコンテストに行くべきシュートの取捨選択等々、やるべき事とやっちゃいけない事がチーム内でしっかり共有&遵守出来ているのが「規律の良いチーム」って事です。

で、件のセルティックスは元々ディフェンスにおいてNBA屈指のスムーズなスイッチワークを見せるチームでしたが、2024NBAファイナルではルカ・ドンチッチのロブに対する警戒やシュートフェイクに対しても不用意に飛ばず見事な対応を見せておりました。

カンファレンスファイナルでのウルブズに対するドンチッチのピック&ロールは1プレイ当たり1.25の得点。かなり高い数値です。
それが対セルティックスでは0.68にまで下がりました。数字で見るとえげつないですね。画像引用元:NBAのYoutubeチャンネル(ベン・テイラーによる解説)

ファイナルでセルティックスがマーベリックスに許したアリウープは5試合で僅か5つ。マーベリックスはプレイオフ全体で22試合で計48本のアリウープを決めてますから、5試合で5つは相当少ないです。

ドンチッチに許したフリースロー試投数も計29本で、レギュラーシーズンや他プレイオフシリーズよりも大分少ない数です。

ドンチッチのファイナルでのトータルスタッツ。

レギュラーシーズンでの平均FT試投数8.7に対しファイナルでは5.8。

2024レギュラーシーズン平均FT試投数ランキング。FT%/PPG/FTr(FGAに対するFTA割合)他併記。

セルティックスの攻守におけるハンドジェスチャーやコミュニケーションの多さも非常に印象的です。新加入の選手やロールプレイヤーが中心選手に対しても遠慮がちになる事なく意見を共有できるチームってのは所謂「チームカルチャーが良いチーム」とも言えるでしょう。セルティックスはまさにそう感じます。何度も載せてるこの写真にもソレがよう表れてます↓。

試合中デリック・ホワイトにチューするポルジンギス。大怪我をして以降のポルジンギスは楽しそうな姿を見る度涙が出そうになります。
こちらは超大ベテランのアル・ホーフォードに飛びつくサム・ハウザー(当時ルーキー)。

セルティックスの良い点は「タレントの豊富さ」で片づけられがちです。それが間違いとは思いませんが、ジェイソン・テイタム&ジェイレン・ブラウン中心体制以降のセルティックスの分け隔てない雰囲気は非常に魅力的であると同時に強さの秘訣の一つであるとも感じた2024NBAファイナルでございました。

今回はこの辺で。ではまた。

おまけ。

2024レギュラーシーズン、平均ピック&ロールハンドラーポゼッション数ランキング。PPP(1ポゼッションあたりでの得点数)他併記。

2024プレイオフ、平均ピック&ロールハンドラーポゼッション数ランキング。

ピック&ロールハンドラーのPPPは上位選手でも1.00前後で、他プレイタイプと比べると高い方ではないんですけども、ロールマンにパスを通せたりスポットアップシュートに繋げられると俄然プレイ全体でのPPPは高くなります。

2024レギュラーシーズン、平均ロールマンポゼッション数ランキング。PPP他併記。

ほぼ全員PPPが1.10以上。マイルズ・ターナーに至っては1.40て。

2024レギュラーシーズン、平均スポットアップポゼッション数ランキング。PPP他併記。

バラツキが激しいですがPPP1.20以上を記録する選手もチラホラ。

そういうわけで、ピック&ロールは相変わらず猛威を振るっております。

わかりやすくアジャストメントやチェスマッチなシーンが見られるプレイなので非常に面白いプレイでもあります。

来季ドンチッチとマーベリックスの進化も楽しみ。

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