NBAのDPOYルディ・ゴベアはFIBAのDPOYなのか。/目立った活躍をした選手が多いチームが勝つ・・・・とは限らないドイツ対スペイン戦。
・ポーランド対フランス
第1Q。
今大会ミスに悩まされ続けているフランスは今度こそ修正・・・・かと思いきや、またも2ポゼッション連続パスミスによるターンオーバーで試合開始。次ポゼッションもシュートは打ったもののオフェンスリバウンド後にまたターンオーバー。結局試合開始7分で7ターンオーバー。
しかしディフェンスでは相変わらずの堅牢ぶりを見せつけ、今大会ここまで47.4%と3Pが好調なグエルション・ヤブセレが2本の3Pを決めリードを奪い、ポーランドもAJ・スローターが2本の3Pを決めますが9-15のフランス6点リードで第1Q終了。
第2Q。
ウルテルが3Pを決めるなどフランス本領発揮の兆し。ウルテルも今大会7試合で3P%46.4%と好調です。
フランスはターンオーバーも少なくなり、ディフェンスではポーランドに付け入る隙を与えません。
特にゴベアは前半だけで3blk。スタッツ上は3blkですが明らかにゴベアの影響での相手FGミスも多く、ポーランドはショットクロックをほぼ使い切ってからのタフショットなど、フランスディフェンスを打開できない状態が多く見られました。
フランスの第1Qターンオーバーの多さも相まって前半終了時のスコアは18-34。超ロースコアゲーム。
第3Q。
エバン・フォーニエは第3Qだけで3astとフランスはパスも回りはじめ、ポーランドは攻守で打開策を見出せず。
36-64で第3Q終了。
そして流れはそのまま変わらず。
試合結果は54-95でフランスが勝利。フランス、グエルション・ヤブセレFG8/12,3P4/6の22pts。
ポーランドは二桁得点をした選手が一人もおらず、終始一方的な展開になってしまいました。
フランスは開始7分で7つものターンオーバーを記録しましたが残りの時間では9つで計16。33分で9つも少ないわけではないですし、これで安心はできません。
ただゴベアがいる時のインテリアディフェンスは流石の一言です。
なにはともあれフランスおめでとう!なんだかケチばかりつけて申し訳ない。ディフェンスは勿論、オフェンスでも前述の通り3Pが好調なヤブセレ、ウルテル、ちょっと不調ですがフォーニエ、ゴベアのロブキャッチやプットバックで中と外の両方で強みを発揮できるはずですから決勝では是非期待したいです。
ポーランドはお疲れ様でした。紆余曲折浮き沈みの激しかった今大会、身体面/精神面両方でタフだったと思います。スロベニア戦は「史上最大のアップセット」候補として長く語られるでしょう。ドンチッチには気の毒ですし、あまり「アップセット」扱いするの失礼な気もしますけどね。・・・・・・というかまだ3位決定戦があるんでした。
・ドイツ対スペイン
第1Q。
両チームともリムへのアタックが中心ですがドイツはシュルーダーのドライブで9pts。スペインはビリー・エルナンゴメスのインサイドプレイで9ptsとほぼ互角もしくはスペイン若干優位な立ち上がり。ドイツのマオド・ローのブザービーターも飛び出しスコアは24-27、スペインリードで終了。
第2Q。
ルディ・フェルナンデスが2本良い形で3Pを決めるなどスペインがリードを広げます。
32-41とスペインは9点のリードを得ますが、そこからシュルーダーの前半16得点目となる3P、さらにスペインによるアンスポーツマンライクファウル。
さらにシュルーダーのエンドワンドライブレイアップ、会場からはMVPチャント。さらにオブストの3P。
なおもドイツ止まらず。
相手ポストプレイの死角をついたシュルーダーのスティール、からのオブストのディープ3P。
51-46で前半はドイツが5点リードで終了。
前半だけでシュルーダーFG7/9の19pts、オブスト3P3/5の9pts。スペインもロレンツォ・ブラウンFG5/6,11pts、ビリー・エルナンゴメスFG4/4の9ptsと互いに高効率にスコアを重ねます。
後半。
第3Q開始早々タイスのこの試合早くも4つ目となるターンオーバーで相手にチャンスを与えるとロレンツォ・ブラウンがすかさず3Pで2点差へ。
ドイツはその後逆転を許しますがシュルーダーは好調を維持し再逆転。
しかし隙を見せればすぐさまスペインもロレンツォ・ブラウンを中心に追いつき、第4Q以降全く油断の出来ない展開に。
つまりミスの許されない展開でした。
そこから「気負い」が良くない形で出てしまったのでしょうか。フランツ・バグナーはタフ3Pを選び2本ミス。タイスもプットバックやゴール下をミス。ターンオーバーも生まれ、残り36秒で8点差となりゲームオーバー。
しかしドイツはその残り36秒で難しい3Pを3本も決め、最後まで戦う姿勢を貫いていました。
試合結果は91-96でスペインが勝利。ドイツ、シュルーダーFG11/17の30pts8ast、オブスト3P5/8の15pts、バグナー15pts。スペイン、ロレンツォ・ブラウンFG11/17の29pts6ast、ビリー・エルナンゴメス16pts。
記事を読み返してみると随分とドイツ寄りな内容に思えますが、そういうわけではなくそれだけドイツはシュルーダーやオブスト、バグナーのタレント/決定力が目立っていました。
一方スペインはロレンツォ・ブラウンこそ個の力を発揮していたもののあくまで相手ディフェンスの乱れやオープンクリエイトにこだわっていた印象です。
その象徴とも言えるのがヒューストン・ロケッツ所属ウスマン・ガルーバ。
この試合18分出場のみでセンター登録でありながら7つものアシストを記録。その内5つは第4Qで、大事なフリースローもしっかり決めていました。まだ20歳と若く、ディフェンスが売りとされている選手ですが今後が非常に楽しみです。
というわけでスペインおめでとう!ロレンツォ・ブラウンはNBAに戻ってくるつもりとかあるのかな?もし戻ってきたなら是非注目したいです。
ドイツは3位決定戦、期待してます。シュルーダーが今大会1の活躍を見せていただけに残念な気持ちもありますが、勝って終われるのは素晴らしいことですので引き続きお願いします。
バグナーも第4Q後半は残念でしたが、今大会通じて1番評価を上げた若手選手かもしれませんし、良い形で大会を終えてほしいです。するするっとオフェンシブリバウンドかっさらったり、ダイブカットでレイアップ/ダンク決めたり、どんなシステムでも重宝する働きが期待できる選手だと思います。
スペインの名将セルジオ・スカリオロHC。