気の早い注目すべき’23オフFA選手ランキング。彼らはいつもより余計に頑張るかもしれない。/「エクスパイアリング・コントラクト」について。/ドレイモンド、ラッセル・ウェストブルック、カイリー、ランドルetc.

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気の早い注目すべき’23オフFA選手ランキング。彼らはいつもより余計に頑張るかもしれない。/「エクスパイアリング・コントラクト」について。ドレイモンド、ラッセル・ウェストブルック、カイリー、ランドルetc.

以下画像は’23オフにFAとなる選手をアベレージサラリー(契約総年俸を年数で割ったもの)高額順にソートしたものです。オプション破棄した場合にFAとなる選手含む。2022/10/19時点。参照元:Spotrac。(※)

※:TYPEの欄がUFA表記の選手は制限なしFA。RFA表記は制限付きFA。PO表記になっている選手は期限日までにプレイヤーオプションを破棄した場合、FAとなります。CO表記はチームオプション。

アベレージサラリー高額順のランキングなので、比較的少額な今季ルーキースケール中の来オフ注目FA選手は含まれてなかったりします。(八村塁、マティス・サイブル、グラント・ウィリアムズなど)

では、ややこしい前置きは程々にして。来オフ注目FA選手高年俸ランキングを見てみましょう。2022/10/19時点。

ウィギンズはこの間延長契約を結びました。

一般論というか俗説というか、上記画像に載っているような「その年に契約が切れる“expiring contract”の選手」は、更なる高額契約を得るために「いつもより余計に頑張る」とされています。その頑張りっぷりに要注目です。

プロスポーツ選手に限らず、よくある話ですよね。査定の前だけ仕事頑張ったり、クリスマスが近づくとやたら異性に優しくなったり、正月になるといつもより余計に回したり。

日本のお正月を長く彩ってくれた染之助・染太郎師匠。

違うか。

話が逸れますが、良い機会なので“expiring contract”「エクスパイアリング・コントラクト(その年に契約期限が切れる契約)」についてちょっとだけ。

NBAにおいて“expiring contract”「エクスパイアリング・コントラクト」というのは前述の「いつもより頑張る説がある」って事以外に、ある大きな意味を持ちます。

その「エクスパイアリング・コントラクト」の選手の実力に関係なく「エクスパイアリング・コントラクト」そのものに価値があるのです。

「高額なエクスパイアリング・コントラクト=その年に高額契約が切れる=その年のオフにチームに大きなサラリーの空きができる」という事が、“一部のチーム”にとって非常に有難いのです。

その“一部のチーム”というのは、オフに「大きなサラリーの空き」が欲しいチーム。つまり、オフに別のFA選手や自チーム選手に高額な延長契約をオファーしたいチームです。(正確には他にも色々な形で需要があります)

最近で良い例に使えそうなのはウォリアーズ/ドレイモンド・グリーンの動向です。実際にどうなるかはわかりませんが、例にとって話してみましょう。以下はあくまで例え話です。

ドレイモンドは来季27.6Mのプレイヤーオプションです。しかしこのプレイヤーオプションを行使された場合、ウォリアーズは現状のままでは到底支払い不可能なサラリーとタックス総額を抱える事になります。

現行契約の12選手を維持するだけで総額483Mを払う事になります。

つまり、来オフまでにどこかでサラリーを節約(サラリーダンプ)しなければなりません。

そこで役に立つのが他チームにいる「エクスパイアリング・コントラクト」の選手です。

ドレイモンドにプレイヤーオプションを行使される前に、今シーズン中にドレイモンド(もしくは他の複数年契約中の選手)を「エクスパイアリング・コントラクト」の選手とトレードすれば、来オフへのサラリー/タックス減額になり、多少は他選手の契約にも備えることが出来ます。

やったぜ!ありがとう、「エクスパイアリング・コントラクト」!

以上。例え話でした。

実際はウォリアーズには他にも選択肢がいくつもあります。ドレイモンドや他選手と話し合いを重ねて、オプション破棄からの複数選手減額契約を組み合わせてミラクルを生み出す可能性も・・・・・なくはないのか?実際どうなるかは神のみぞ知るところです。

もう一つの例。
今季で1番注目されている「エクスパイアリング・コントラクト」選手は恐らくラッセル・ウェストブルックになります。

ラスやラジュリアス・ランドルに失礼な記述が少し続きますが、どうか御容赦を。

現在進行形でラスのトレードの噂が絶えないのは、ラスの評価が急落している事だけが理由ではありません。
前述の「エクスパイアリング・コントラクト」選手としての需要がある程度見込まれているから、というのも理由の1つです。
そしてレイカーズフロントもその「エクスパイアリング・コントラクト」の需要がわかっているから、2つの1巡目指名権を出し渋ってるのかもしれません(単純に、これ以上指名権/将来を犠牲にしたくないというのが1番大きいでしょうが、恐らく多少は。ラスの奮起に期待している面も勿論あるでしょう)。

単なるファン同士のお喋りですが、ニューヨーク・ニックスのコミュニティ内で「ジュリアス・ランドルに’26まで毎年29M近く払うんなら誰かと一緒に、今季で契約の切れるラスとトレードした方が良くないか?」みたいな会話が交わされているのも見た事があります。この手の会話は至る所でなされているでしょう。

長期高額契約選手を「エクスパイアリング・コントラクト」選手と交換してさっさと長期に渡るサラリーキャップ圧迫とオサラバしたい、ってわけですね。
この時、win nowチームでなければ「エクスパイアリング・コントラクト」選手の実力はほぼ関係ありません。無駄にサラリーを圧迫する長期契約選手を追い出すのが目的で、どーせ直ぐに契約は切れるんですから。

タンクをしているチームなら尚更です。悲しい話ですが“良い選手である事”が邪魔になる事すらあります。

・・・・・・・気づいたら、記事タイトルからかけ離れた記事内容になってますね。本当はさらに奥の深い話ですが、記事が冗長になるので

強引にまとめると、上記画像内の選手たちのシーズン中の頑張りっぷり、シーズン中に延長契約を結ぶのか、トレード動向etc.に要注目、ってことです。

今回はこの辺で。ではまた。

とってつけたようで申し訳ないですが、頑張れ。ドレイモンド、ラス、ランドル。

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