シャーロット・ホーネッツ、(一部選手のいざこざ除けば)ビックリするほど静かなオフ。
※あいだに挟まれるラメロの画像に特に意味はありません、単なる箸休めです。
栄枯盛衰の激しいNBAにおいては、「停滞=敗北」といっても過言ではありません。・・・ちょっと過言ですけど。
とにかく、2年連続プレイインで大差の敗北を喫したホーネッツが、今オフにどういった動きを見せるのかは個人的に注目しているところでした。
しかし、今オフのホーネッツは不気味なほど静かです。
「’21新人王ラメロ・ボール始め既存の若手らの成長を主に頼りにする」というのも選択肢の一つではありますが、率直に言ってしまえば「期待の若手がいるのはどのチームでも当たり前」です。少なくとも珍しくはありませんし、ホーネッツはそれだけを頼りにはできるほどのヤングタレントが揃っているとは思えません。
’19新人王をとり2年目にAll-NBA-1st入りしたルカ・ドンチッチのいるマーベリックスでさえ積極的に動きを見せていました。
’20新人王ジャ・モラントのいるグリズリーズも、ジャの新人シーズンと同時に若いHCを招いたり、久しぶりのプレイオフ進出後にバランチュナスを放出するなど、更なる上を目指して積極的な動きを見せています。(バランチュナス放出はサラリー調整の意味合いもありましたが)
’21新人王投票2位のアンソニー・エドワーズがいるウルブズは言わずもがなです。
一方、ホーネッツ関係で聞こえてくる話題はラメロのプライベートやマイルズ・ブリッジズ、モントレズ・ハレル(現在はFA)らの補強とは関係ない話題ばかり。
’22ドラフトにしても13位指名ビッグマンのジェイレン・デューレンをトレードし、一連のトレードで得たのは’23ナゲッツの1-14プロテクト付き1巡目指名権と4つの2巡目指名権。可能性は0ではありませんが、即戦力ルーキーやコアメンバーになれる選手を期待すべき指名順位ではないですし、他チームが進んで欲しがるトレードアセットにもなりません。「ブリッジズや若手たちとの延長契約に柔軟性を持たすために行ったトレード」と言われていますが、それらが滞りなく済んだとしても優勝候補になれるロスターかと言えば、そうとは思えません。
解雇したジェイムス・ボレゴHCとは前年オフに延長契約を結んでいて、そこからの解任ですからチグハグ感も否めません。そして新しく雇ったのは出戻りの形になるスティーブ・クリフォードさん。悪いヘッドコーチとは全く思いませんし前職オーランド・マジックのHCで堅実な仕事をしていたのだと思いますが、過去ホーネッツやマジックで堅実な仕事をしていた若くはないコーチだからこそ「大きな変革をもたらすファクター」とは考えづらいです。
正直に言うと、今オフに限った話でなくホーネッツの、ここ数年間の動きは方向性に疑問が残るものばかりです。タイムラインの合わない選手との高額契約、若手選手の出場時間の制限、まるでwin nowチームのような選手起用も見受けられました。必然的に名前が一番売れているオーナーのマイケル・ジョーダンが槍玉に挙げられていますが、元スター選手のコーチやフロントは「ベテラン選手の過去実績を重視/重用し過ぎる」というのはよく見られる傾向です。それ自体が「絶対に悪い」とは思いません、しかし冒頭に述べたように「停滞はNBAにおいて敗北」という一面もあります。例え一時的に負け数が増え「後退」したとしても、それが飛躍のための「助走」であるなら「停滞」よりは幾分マシな気がします。
新しい血を積極的にとり入れて変革を望むのか、ラメロや既存の若手を信じ実績あるベテランで脇を固めていくのか。いずれにせよ、現状維持ではなく、ある程度冒険した舵取りが今のホーネッツには必要ではないでしょうか。
色々好き勝手述べましたが、KDやドノバン・ミッチェル交渉の噂は聞きましたので、オフの停滞も色々と画策をしたうえでの現状でしょう。マイルズ・ブリッジズの裁判・長期欠場見込みはフロントの責任ではありませんし、一概にフロントを責めるべきでもありませんから、是非とも来季は私や世界を見返してほしいです。