NBA新旧“Floor raiser”「フロアライザー」と“Ceiling raiser”「シーリングライザー」etc./ドンチッチ、ウェストブルック、ブルース・ブラウン、ドレイモンド・グリーンetc.

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NBA新旧“Floor raiser”「フロアライザー」と“Ceiling raiser”「シーリングライザー」etc./ドンチッチ、ウェストブルック、ブルース・ブラウン、ドレイモンド・グリーンetc.

“Floor raiser”「フロアライザー」と“Ceiling raiser”「シーリングライザー」という選手を表す言葉があります。

意訳しますと「下限を上げる選手」と「上限を上げる選手」になるでしょうか。

スタッツ/指標と同じく、選手を形容する単語は日に日に増えています。

で、件の「フロアライザー」と「シーリングライザー」ですが、これがまた中々に難しい。

「フロアライザー」はワンマンオフェンスやキャリージョブに秀でた選手にもよく使われる言葉です。「その選手一人でチームをある程度強くする事の出来る選手」と書くと、わかりやすいですかね。全盛期ラッセル・ウェストブルックや現在のルカ・ドンチッチがそれにあたるでしょうか。(実際は「フロアライザー」以外の貢献も勿論大きいです)
ヘリオセントリック(※)の中心役を務められる選手は皆「フロアライザー」と言えるでしょう。

※:直訳すると地動説・太陽中心説。つまり一人の圧倒的なball dominantめっちゃボールを持つ中心選手(太陽)の周りに、それを補完する選手(ロールプレイヤーが多い)を並べるようなチーム構造・オフェンスシステムの事。Heliocentrism/ヘリオセントリズムとも。

上記は超大雑把な説明で、実際は色々と奥深い言葉で解釈/考察も様々。

ラスとドンチッチのキャリアスタッツ。2023/2/1時点。※画像クリックで拡大

これだけ聞くと「フロアライザー」は単なる誉め言葉なんですけども、「フロアライザー」は偶に否定的な意味で使われもします。「所詮アイツはフロアライザーでしかない」みたいな使われ方をしてる時は「アイツはある程度までしかチームを強くする事の出来ない選手で、優勝させることは出来ない」といった意味合いが含まれています。

チームをある程度まで強くさせられるだけでも凄い事ですし、選手一人で優勝させることが出来ないのは当たり前。チームスポーツですから。コート上の5人は勿論、ベンチ他皆大事です。

で、「フロアライザー」を助ける存在であり、ある意味で対になってるのが「シーリングライザー」です。
意味は「チームシステムの中心役には向いていないが、良いチームを優勝チームにまで上限を上げられる選手」といった感じになりますかね。
「シーリングライザー」でよく挙げられる名前はデニス・ロッドマン、現役ではドレイモンド・グリーン。

ロッドマンとドレイモンドのキャリアスタッツ。2023/2/1時点。※画像クリックで拡大

ディフェンシブな選手の名前が挙げられることが多い印象です。ドレイモンドはファシリテーター的な面も大きいし、ディフェンス面では中心役とも言えるので賛否ありますけども。

「フロアライザー」と形容される選手は、その性質上、人気選手ばかりですけど、「シーリングライザー」はソレに比べ妄想の余地が大きくて中々考察のしがいがあります。候補と呼べる選手が非常に多いです。
私が今咄嗟に思いついた名前ですと

セルティックスのグラント・ウィリアムズ

バットマンコスプレ。
対戦チームのハドルに文字通り“口出し”するグラント・ウィリアムズ。

ナゲッツのブルース・ブラウン

カウボーイハットがお好きなようで、よく被って会場入りしてます。
ブルース・ブラウンの少年時代。ナゲッツ加入は運命だった?

両選手とも不動のスターターではないし、スタッツボリュームも大人しめ。しかし2023/2/1現在各カンファレンス1位のコンテンダーにとって非常に重要な存在です。

グラント・ウィリアムズとブルース・ブラウンの今季スタッツ。2023/2/1時点。※画像クリックで拡大

今季も欠場者の穴を埋めるべく、アレをやったりコレをやったりとマルチディフェンダー。他選手に無理をさせずに済むのは、こういった選手のスタッツには表れにくい貢献もあっての事でしょう。

他にも優秀な「シーリングライザー」候補は沢山います。各々お気に入りのチーム内で誰が「シーリングライザー」なのか、思いを巡らせてみるのも良い暇潰しになるかもしれません。

今回はこの辺で。ではまた。

おまけ。

ロッドマンで好きな写真。

こっち↓もコンセプトがよく分からなくて好き。

トランスジェンダーなファッションは良いとして、その鳥は必要ですかね。
プロレスのリングに立ったり、アメリカと北朝鮮の仲を取り持とうとしたり、あのマイケル・ジョーダンとフィル・ジャクソンHCに「遊びたいから48時間休みくれ」って言って認めさせて88時間後に戻ってきたり、御息女トリニティ・ロッドマンはアメリカ女子プロサッカーリーグで史上最高額の年間US$281,000契約を手にしたり等々と脳が追い付かないパーソナリティー。

(左)微笑ましい2ショット。母子家庭として育ったトリニティさんは母への多大な感謝と父への複雑な思いを認めつつ「最高の関係ではないけれど、彼は私の父で、私は彼の娘。それは決して変わらない」との事。
(右)バロンドール式典に出席するトリニティさん。

人間ってのは全くもって複雑な生き物ですな。

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